川本梅花 フットボールタクティクス

【蔵出し取材メモ】#田向泰輝「(#浜崎拓磨 を)めっちゃ意識しています」【インタビュー】J2第33節 #横浜FC 戦後のコメントより

田向泰輝「(浜崎拓磨 を)めっちゃ意識しています」

スタジアムに取材で訪れた記者は試合終了後、監督や選手たちから話を聞くことになる。その内容は主に、先ほどまで行われた試合に関する説明や分析、感想、あるいは次の試合に向けた意気込みとなる。こうしたコメントの多くは、いわゆる“賞味期限”が短い。タグマ!の分析によれば、試合終了から48時間が目安となるようだ。

しかし「川本梅花フットボールタクティクス」では試合後に十分な時間が取れず、コメントを公開できないまま、48時間を経過することがしばしばある。旬を逃したコメントを掲載することに抵抗があるため、何らかのタイミングで紹介できるように準備をするのだが、多くの場合は空振りとなる。

そうすると、せっかく監督や選手たちから聞いた言葉がふいとなるため、方向を展開。旬を逃したと自覚しつつも掲載することにした。ここに掲載する記事は“直近のコメント”ではないことをご承知いただきたい。

取材メモ:田向泰輝コメント

茨城県水戸市出身の田向泰輝選手は、今季で加入5年目。右サイドバック(SB)が主戦場となっている。

http://www.mito-hollyhock.net/team/topteam/2018_p_02_tamukai/
http://www.football-lab.jp/player/1400078/

一方、浜崎拓磨選手は、大阪出身で加入2年目。やはり、右SBが主戦場となっている。

http://www.mito-hollyhock.net/team/topteam/2018_p_03_hamasaki/
http://www.football-lab.jp/player/1503088/

「Football LAB」の分析によれば、今季35試合を消化した時点で、水戸が試合開始から4バックを採用した試合数は34。そのうち田向選手が19試合、浜崎選手が9試合、それぞれ右SBとして先発出場している。

http://www.football-lab.jp/mito/formation/

2018年9月16日、J2第33節・横浜FC戦[2〇1]

http://www.mito-hollyhock.net/games/11051/

――水戸ホーリーホックを選んだ理由は、地元出身だからが大きいの?

田向 あの時は、大学4年の最後の方は試合に出ていなかったため、水戸に拾ってもらったという感じですね。

――浜崎拓磨選手はライバルなので、当然すごく意識しているよね?

田向 もちろん意識してます。昨季、ポジションを取られる危機感もありましたし、今季も右SBで彼が使われて、僕は左SBで出ていましたけど……。なんだろう。攻撃の部分はすごいいいものを持っているし、自分に持っていないものを持っているからこそ、あいつにはなくて俺にあるものを伸ばすことを考えました。あいつにあって俺にはないもの。どれだけ近づけるのかを意識して、ずっとやってきました。その部分では本当に、意識しかしていないです(笑)。

――普段はどうなの?

田向 普段は話をしています。ロッカールームが隣ですしね。仲が悪いとか、普段からバッチバッチやり合うとかではないです。ただし、練習になったら、めっちゃ意識しています。

――数試合見ていて、ものすごく成長したと思う。春先は浜崎選手が右SBで試合に使われていた。守備の軽さがあって、田向くんが使われるようになった。田向くんのプレーを見ていて、ずいぶんと考えてプレーしていると思うんだよね。利き足ではない左足で、あえてクロスを早めに上げていた試合もあった。

田向 そうですね。試合数を重ねてきて、自分の中でいろいろ考えながらやれている実感はあります。前は、なんだろう、自分がどうすべきかと考えるよりも、勢い、その時その時の勢いに任せてプレーしていたことが多かったです。それも自分の中で自分の1つの持ち味と思っていた時期もあったのですが、今季から監督がシゲさん(長谷部茂利監督)に変わって、選手に判断を委ねてくれるというか、その場面場面で「選手の一番いい判断でプレーしてほしい」と伝えてくれる。その中で考えなからやるようになった側面はあります。

――守備もすごく良くなったね。まずスライディングしなくなった。スライディングは最終手段じゃない。だから「どうしても」という時は必要だけど、行きたいところを辛抱強く我慢するようになったね。

田向 守備の一対一は、自分の中でフィーリングが良くなくて、うまく止められている感覚を持てなかった。今季は、そんな中でも自分自身で試行錯誤をして、最悪「ここではスライディングしないと無理だ」という場面以外は、なるべくステップで対処します。ギリギリのところまで付いていき、最後に足を出すことでケアする。ギリギリ付いていけるように対応することを心掛けています。

――田向くんの成長度はすごいよ。クロスも「なんとなく」から「ここに」という意図が見えるようになった。その変化はすごいことだね。

田向 性格的に、目の前の1試合1試合をこなしていく。その先に見えるものがあると思っています。それがなんなのか見たくて、いろんなことを変えていかないと……と思いました。

――開幕当初からすれば、チームは相当にレベルアップしていると思う。今季のチームの最終目標は6位だけど、少ない残り試合に向けて、思うところはあるの?

田向 シゲさんの言ったことに、みんながやり切ろうとしています。そのベースの上に、みんながチームの色を出せるようになっています。個の力で得点を取ったり、コンビネーションで得点を取ったり。本当、いろいろなバリエーションで得点を奪えるようになっています。実際の試合では、ハーフタイムでシゲさんが授けてくれる策があって、それをベースに自分たちが勝ち切る試合ができるようになってきた。6位にたどり着けるのか、中位のままで終わるのか。全ては自分たち次第です。

川本梅花

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