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【インタビュー】#長谷部茂利 監督「(J1昇格がなくなったことは)残念でもありますし、責任を感じています」【無料記事】J2第37節 #東京ヴェルディ 戦後の監督会見

長谷部茂利 監督「(J1昇格がなくなったことは)残念でもありますし、責任を感じています」

明治安田生命J2リーグ第37節が10月14日に行われ、水戸ホーリーホックはケーズデンキスタジアム水戸で東京ヴェルディと対戦。14時キックオフの試合は、0-1で水戸の黒星となった。水戸を指揮する長谷部茂利監督の会見を伝える。

監督会見は、アウェイチームの監督から最初にスタートする。次に、ホームチームの監督が会見を行う。会見の手順として、まず監督が試合の総括を述べる。それを受けて、記者からの質問が与えられる。1人の記者が、1つか2つの質問をして、次の記者にバトンタッチされる。時間にして平均5分の会見。長くても10分程度である。

今回は、質問者の名前も合わせて公表することにした。番記者の質問や地元の新聞記者の質問など、さまざまなポジションの者が質問をしていく。

長谷部茂利監督の会見

非常に悔しいだけでなく、まあ、後悔の念もある、そんな結果になってしまいました。後半の戦いを最初からしていれば。もともと私が考えていたプランを2つから1つチョイスして、最初から後半のように戦うパターンと、皆さんが見られたように相手に攻めさせてカウンターを狙うパターンを、後者をチョイスしましたが、結果でいうと、その前半に1失点してしまったので、後悔の念のある悔しい試合になってしまいました。

佐藤拓也記者(サッカー専門新聞「ELGOLAZO」水戸番記者)前半の戦いをチョイスした理由として、連敗を止めたい気持ちが強かったのか。それとも、相手との力関係を考えてチョイスしたのか。

長谷部監督 90分で試合に勝つという逆算から、あの形から得点を取れる、カウンターを防ぐことのできないチーム(東京ヴェルディ)であると。逆にブロックを組んでしっかり守ってくると、失点をしない堅い守りをしてくる。相手を引き出してスペースを作って攻めてくる。つまり、守ってはいるけど、点を取るための策でもありました。

佐藤記者 前半の戦いも決して悪くなかったというか、トレーニングを見させてもらって、意図はできていたと思うのですが。それでも失点して得点できなかったのは、何が問題だったんでしょうか。

長谷部監督 2つですね。1つは失点したところは、ボールを取れたような。4、5メートル、周辺のところで、一瞬があったと思うのですけど。そこで相手に蹴りやすいボールがこぼれてしまった。そしてシュートがいいところに蹴られてしまった。気の緩みと言いましょうか。一瞬のところですね。そこが1つ。もう1つはわれわれがボールを奪って攻める時に、もう少し速く、幅を使いながらスピードのあるカウンターをうまく仕留められないというか、シュートに持っていけなかった。その2つだと思います。

佐藤記者 相手のサイドバックが左右逆になっていましたね。

長谷部監督 そうですね。奈良輪(雄太)選手が非常に高い位置を取ってくるというか。逆サイドにいるのが泉澤(仁)選手。この2人が幅を広げるポジション取りをしてくる。今日は香川(勇気)選手が入ったので、奈良輪選手が左ではなく、右で来ましたから。東京Vさんはこれまでそういう戦いをしていたので、まあ、想定内でした。

川本梅花 連敗の期間中、前半はおとなしくて、後半ギアを上げるような戦いとなっています。そういうゲームプランなのでしょうか?それとも監督が最初からギアを入れてと考えているのに、選手が動かないのか。どちらですか?

長谷部監督 今日のゲームはギアの入りづらい、相手を引き出してカウンターを狙うという状態でしたので、ギアが入りづらい相手でした。ただ、前節までの戦い方は前半からギアは入っていました。入っていないように見えたならば、私とは感度が違いますね。前半から勝ちに行っていますし、点を取りに行っています。

川本 相手がかなり水戸の弱点を突いてきていると思います。黒川(淳史)選手が最終ラインに降りて5バックで守っている。それをロティーナ監督は「読んでいた」と言っていました。ということは、勝つことの難しさに直面しているのではないですか?

長谷部監督 もちろんです。東京Vに勝つのは難しいとは思います。

川本 そこを打開する、乗り越えるためにイメージするものはあるんですか?

長谷部監督 もちろん、これまでやってきたことを突き詰めて、毎回言っていますが、ペナルティエリアの中で、その周辺ですね、フィニッシュの質を高めていくこと。そして、守るところでは、失点したような場面でゴールマウスにボールを飛ばされないようにすることですね。そこは継続しようと考えています。

川本 久しぶりに90分試合に出た岸本(武流)選手に対する評価はどんな感じですか?

長谷部監督 得点のところだけですね。非常にいい動きをしていますし、得点を取ってもらえたら、という思いでした。

茨城新聞記者 今日の敗戦でJ1昇格の可能性がなくなりましたが、そのことについて、どのように受け止めていますか?

長谷部監督 私自身、そこを目指してチームを作ってきたので、残念でもありますし、責任を感じています。また、サポーターもそこへの思いを持って後押ししてくれていたので、申し訳なく思っています。

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