川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】#近石哲平「(J3はJFLと比べて)技術的なことは、そんなに変わらないが……」【無料記事】J3第4節 #ザスパクサツ群馬 0〇1 #ヴァンラーレ八戸(@vanraure)

近石哲平(ヴァンラーレ八戸)「(前節の失点は)ショックはショックでしたが」

2019明治安田生命J3リーグ第4節
ザスパクサツ群馬 0〇1 ヴァンラーレ八戸
https://www.jleague.jp/match/j3/2019/033018/live/

――前節のY.S.C.C.横浜戦[3●4]はディフェンスが破綻して、今日の試合は2人のDFが変わったわけだけど、どんなイメージで今日の試合を迎えたの?

近石 まず、前線の選手がプレッシャーを掛けていなければ、ディフェンスラインを上げられないじゃないですか。前線の選手がプレスに行けたなら、しっかりラインを上げてコンパクトにやろうというイメージで戦いました。もともとやっていたヴァンラーレのルールというか、原点に戻って、相手が前を向いてボールを蹴れる状態にあるんだったら、しっかりラインを下げて、前の選手はプレスバックする。それを徹底しようとなったのです。そういう決まりごとを持って、今日はゲームに入りました。

――前節よりもラインを上げないで、という意思統一を持ってやっていた?

近石 そうですね。ちょっと押し込まれる時間は、力関係から見ても向こうが上だと思うので、そこは割り切って、耐える時間はしっかり耐えて、そこから余裕が持てればワイドにボールを付けてラインを上げていこうと。今日は「割り切ってやってもいい」と言われていたので。

――相手はボールを蹴ってきたからね。セカンドボールを拾うというのも統一して。

近石 そこはプレスバックを少し早めに掛けるようにしていました。蹴られた瞬間にラインと一緒に下がって、というのは新井山(祥智)さんとかに伝えていたので。今日は、徹底してやれたと思います。

――前節から、どうやって立て直してくるのかと思っていたんだよ。YS横浜の浅川(隼人)に裏を取られた場面。3対1でいたところをGKからのフィードで1本でやられたじゃない。あそこからどうやって近石くんは立て直すのかと、すごく注目していたんだよね。

近石 あれは個人的にも、あんな展開で裏を取られてやられたことがなかったです。だからすごくショックでした。まあショックはショックなんですけど、映像とか見たら、チームの目指すスタイルとして「高いラインとハイプレス」なんですが、やっぱりプレッシャーが掛かっていなければ絶対にラインは上げられないので、そこの判断に関して選手が悪かったと思います。そこの判断だけをしっかり持って、3バックの利点を生かして対応する。1人が出たら1人がカバーに入る。基本に戻って、チャレンジ&カバーをきちんとやろうと考えて、今日の試合には望みました。

――前節はセカンドボールを拾われ、前を向いてボールを持たれていたから、けっこう危ないよね(笑)。

近石 いやー、そうですよね(笑)。

――この試合は、しっかり守れていたからね。0点に抑えての勝利は大きい。

近石 まあ「粘り強く」ですかね。チャレンジ&カバーをしながら、ボールを繋(つな)げるところは繋ぐことも若干見せられたと思うんです。本来なら「長くできるだけ自分たちがボールを保持するようなサッカー」をやって行きたいですけどね。

――近石くんが奈良クラブから昨年6月に移籍してきたことがJ3に昇格できた理由の1つだと思うんだよね。奈良クラブからの移籍はどうして?

近石 移籍期間にクズさん(葛野昌宏前監督)から電話があって、「ヴァンラーレのディフェンスが安定していないから力を貸してほしい」と伝えられたのです。契約は1年あって半年残っていた。奈良クラブのサポーターからは批判されるだろうと思ったんですが「クズさんのために」と考えて移籍してきたんです。

――J3に上がって、近石くんはJでプレーするのは初めてだよね。リーグの印象はどうなの?

近石 技術的なことはJFLとそんなに変わらないんですが「前への圧力」が強いし、J2に行くぞという「意思の強さ」とか、それを支える周りの「雰囲気」には圧倒されますよね。それに比べれば、JFLにいた自分はまだまだ甘かったなと思います。

――じゃあ、J3でプレーしているいまは、すごく楽しいんだね。

近石 この緊張感はなんと言えません。いまは条件をクリアしていないのでJ2にチームは上がれないんですが、上位を目指してブレないでやっていけば、結果は付いてくるものだと信じています。

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