川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】 #菊岡拓朗「体育館での練習には戸惑いました」【無料記事】JFL第3節 #流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1〇2 #ラインメール青森(@reinmeer_aomori)

菊岡拓朗(ラインメール青森)「ここまでの3試合、簡単な試合はなかった」

第21回日本フットボールリーグ第3節
流経大ドラゴンズ龍ケ崎 1〇2 ラインメール青森
https://reinmeer-aomori.jp/game/20190331/

――ラインメール青森に移籍してきた理由はなんだったの?

菊岡 望月(達也)監督は(静岡県立)清水東(高等学校)の大先輩です。僕の方が監督を一方的に知っていたのですが、その達也さんが「ぜひ来てくれ」と声を掛けてくれた。その言葉を聞いて「監督の力になりたい」と思って青森に来ました。

――青森に来て、実際どんな印象を持った?

菊岡(北海道コンサドーレ)札幌に2年間(2014-2015シーズン)在籍していたので、雪は慣れていました。ただ、体育館で練習をやるのには戸惑いました。札幌では、キャンプに行って最初のトレーニングをしていました。青森は、最初に体育館で練習をスタートしてキャンプインだったので、コンディションの面では難しかったです。

――この試合は太田(徹郎)くんとポジションチェンジをして、流動的にプレーをしていたね。先制点の場面だけど、真ん中にいた菊岡くんがボールを拾って、左サイドを走る太田くんにパスを出す。太田くんがクロスを入れて萬代(宏樹)くんがゴールした。あの攻撃は意図したものだったの?

菊岡 ゴールしたところは良かったのですが、意図的かと言えば、そうではないですね。監督は、もっとボールを動かして、相手を押し込んだゲームをやりたいのですが、みんな「勝ちたい」という気持ちが強くなって、ボールを蹴る回数が増えてしまったゲームでした。自分的には、もうちょっといなして相手を前におびき出して裏を狙うという形での追加点が理想でした。まだまだリーグが始まったばかりなので、理想の部分までは、うまく行ってないですが、負けていないという結果が出ているので、このまま継続できれば、もっと形になってくると思います。

――相手も前からプレスに来て最終ラインを高くしてきた。そうした状況で、なかなか前にボールが運べなかった印象があったのだけど、実際にプレーしてみてどう感じたか?

菊岡 勇気を持ってボールを付けてくれると、逆に自分たちが楽になれるんですよね。それを普通にクリアしてしまうと、自分たちが苦しいだけですけど。「余裕ができていない」と言えばいいのか。そこで余裕を持ってボールを付けられると、自分たちもラインを上げられて、楽になるんだということが分かってくれば、もうちょっと楽にゲームを運べるようになります。

――菊岡くんのキャリアを見れば、初めてJFLでプレーすることになるよね。このカテゴリーでプレーすることに抵抗はなかったの?

菊岡 達也さんが声を掛けてくれたので、そこは全く抵抗がなかったんです。それに、今年4位以内に入れればJリーグに上がれる可能性があるわけですから。そこに関しては、全く問題がないです。

――じゃあ、菊岡くんは、腹を括(くく)ってやってきたと言って差し支えないんだね。

菊岡 はい。自分自身、覚悟を持って青森にやって来ました。今年34歳になるので、このチームで力になれるようにと、強い思いで、すごく強い思いで来たのです。

――萬代(宏樹)くんとか野田(紘史)くんとか、年齢的にも腹を括ってきた選手がいるね。

菊岡 そうですね、みんな勝ちに飢えているというか。まだまだできる選手がここに来たし、自分も同年代で刺激になっています。そうした状況下で、チームとして一体感を出せればいいですよね。若いヤツにもっと、自分たちが経験してきたものを伝えられたら。チームに妥協してプレーするんじゃなく、自分たちがもっと若い彼らを高い位置に引き上げられるようでなければ、いけない。そうでなければ、このJFLでは勝てない。3試合やったのですが、簡単に勝てる試合はなかった。間違いなく難しいリーグだというのは、この3試合ですごく分かりました。

――その難しいリーグの「難しさ」とは何なんだろうか?

菊岡 1つには、チームの勢いというものがあります。勢いで持って押してくるというか。うまさはまだ感じていないですが、チームとしてやりたいことが、はっきりしているクラブが多い。完成度が高いチームが何チームもありそうですね。ソニー仙台と練習試合をやったんですが、その時にそう思いました。

――ソニー仙台FCもレベルが高いからね。

菊岡 いいチームでしたよ。

――最後に、今季の目標は?

菊岡 自分自身ですが、チームを勝たせるような存在になることですね。試合で勝つためのプレーを示したい。自分は、そんなに守備は得意な選手じゃないんですが、そこはチームのために守備でも貢献したいと思っています。「監督に勝たせたい」という気持ちがすごく強いです。ここにきて、そういう監督に出会えたのは、自分にとってもプラスになります。それに「まだまだ、うまくなれる」と監督が言ってくれているので。だから、年齢を言い訳にしたプレーはしたくないです。

――ありがとう。楽しみしているよ。

菊岡 はい、頑張ります。

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