川本梅花 フットボールタクティクス

【インタビュー】トルステン フィンク監督「ポドルスキの負う責任が大きかった」【無料記事】FUJI XEROX SUPER CUP 2020 横浜F・マリノス 3-3(PK2-3)ヴィッセル神戸

「ルーカス ポドルスキの負う責任が大きかった。チームとしてほかの選手たちも、彼のように責任を持ってもらいたい」

2月8日に行われた「FUJI XEROX SUPER CUP 2020」横浜F・マリノス対ヴィッセル神戸はPK戦の末、神戸が勝利を収めました。以下は、神戸を率いるトルステン フィンク監督の試合後記者会見となります。

トルステン フィンク監督 こんにちは。まず、どっちに転ぶか分からない、おもしろい試合展開だったと思います。どっちが勝ってもおかしくない試合の中で、われわれが先手を取ったというか、リードを取って同点にされて、そこからPK戦に行きました。この試合を俯瞰すると、日本サッカーに関してもいいコマーシャルになったというか、本当にファンの皆さんにも喜んでいただけたと思います。ああいう形のPK戦まで、本当にいままで見たことのないような展開でした。今日は、飯倉大樹選手がすごくいいプレーをしてくれました。

まだプレシーズンのような状況です。チームに加わって9日間くらいしか経っていない選手もいます。選手のコンディションの面もあります。後半での戦術が守備的になってしまったという面があるのですが、横浜F・マリノスが攻撃的な戦術に出たということもあって、こういう展開になりました。われわれにとっては、元日の天皇杯から今年に入ってタイトルが2つ目ということで、本当にいい年の始まりになったと思います。

タイトルを取ったことは素晴らしいことです。内容を見て見れば、本当に一歩も引かない試合展開でした。私のチームは勝利への欲というか、こだわりと強い意志を見せてくれたことによって、必ず勝てたと思うし、今日は、本当に良かったです。

今日の試合を見て横浜F・マリノスの方が準備期間が少し長かったのかなと思いました。われわれは思うようにビルアップができずに、相手のプレッシングにやられて、たくさんのボールをロングに蹴ってしまいました。全体的にやるべきことが、たくさんあるので、(それをやるための)仕事はまだまだ続くと思います。

次のAFCチャンピオンズリーグがあるので、それに集中します。

記者 プレッシングで得点を奪ったことへの評価は?

フィンク監督 われわれはプレッシングのサッカーを練習からやっていることなので、今日は、うまくプレッシングを使いゴールに繋がったと思います。選手の体力というものもあったので、そこが持たなかったことによって相手にもゴールを許してしまいました。ただ、われわれはプレッシングのサッカーをしたいので、今後もそういう戦い方を続けていくと思います。

記者 守備のことを聞きたいんです。攻撃は狙い通りだった。しかし、与えた失点は昨季のヴィッセルを見ているようだった。

フィンク監督 体力の面というのもあります。正直に言うと、われわれのオーガナイズとビルドアップ時のミスがありました。ただ、今日は相手のことを忘れてはいけません。リーグチャンピオンという強豪の相手と戦ったということです。攻撃を仕掛けられてゴールを奪われましたが、われわれも奪い返す力がありました。今後、守備に関しては修正を入れないといけないと思っています。

記者 ルーカス ポドルスキ選手がいなくなったことで、今のチームの現状を教えてください。

フィンク監督 ポドルスキは、確かに能力が高い選手でした。(彼が)責任を負うということが大きかった。彼は天皇杯の決勝でも、責任を負っていいパフォーマンスを出してくれました。今季は、彼の役割をカバーできないと思います。チームとして、ほかの選手たちも(彼のように)責任を持ってもらいたい。ドウグラスという昨季14点取っている選手も来ましたし、彼には役割の1人としてやってもらおうと思っています。以前からいる小川慶治朗であったり、彼も昨季はいいパフォーマンスを出していましたから、今季も期待しています。それに若い選手にもチャンスを与えないといけません。例えば、今日はメンバー外でしたが小田裕太郎とか、今後は若い選手に能力を発揮してもらって、責任を負ってもらうのが理想の展開です。

川本梅花

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