川本梅花 フットボールタクティクス

【プレビュー】遠征メンバーからうかがえる苦しい台所事情【無料記事】J3第5節 SC相模原対ヴァンラーレ八戸

遠征メンバーからうかがえる苦しい台所事情

明治安田生命J3リーグ第5節のSC相模原対ヴァンラーレ八戸が、相模原ギオンスタジアムで2020年7月18日17時にキックオフを迎えます。相模原は「4-4-2」の中盤がボックス型で、八戸は「4-3-3」の中盤が逆三角形。以下が、マッチアップした図となります。

八戸の苦しい台所事情

前節・Y.S.C.C.横浜戦[2〇1]、八戸の控えメンバーは不思議なことに、GKが2人登録されていました。先発GKゴ ドンミンと、サブの金子優希と花田力。GK3人を遠征に連れてきたのです。


https://www.jleague.jp/match/j3/2020/071514/live

その一方で、主力の中村太一も谷尾昂也もいない。村瀬勇太と須藤貴郁が帯同しない理由は負傷です。2人ともJ3第2節・いわてグルージャ盛岡戦[2〇0]を、途中交代で退いています。
そして昨季リーグ戦1試合出場のみの石ヶ森荘真が先発したことから導き出される答えは、「フィールドプレーヤーの多くが万全のコンディションではない(=負傷中)」となるでしょう。負傷に関するリリースが出されていないため、あくまでも想像の域を出ませんが、そうとしか考えられません。こうしたことから、相模原戦のポイントは、先発メンバーが誰になるか。私の想像通りならば、中口雅史監督は相当に頭を悩ませているはずです。

誰が八戸MF國領一平をケアするか

中でも、FW黒石貴哉をどのように起用するか。これは中口監督の性格を判断する材料になりそうです。黒石はMIOびわこ滋賀(JFL)から今季加入。昨季までMIOびわこ滋賀を率いた中口監督が連れきた選手です。

その黒石ですが、ここまで2試合に先発しているものの、JFLとJ3の違いに戸惑っている印象を受けます。JFLでは通用したドリブルが、J3では通用しないのではないか。そうした恐怖心を持っているように感じます。そのためか、右ウイングとしての役割を果たしているとは言いがたい。

であれば、スーパーサブとして起用している秋吉泰佑を先発に起用する方法もあります。YS横浜ではアシストを記録。粘り強く、最後まで諦めないプレースタイルは、チームにとってプラスとなるでしょう。もしくは、上形洋介という選択もあります。

インサイドハーフに誰を起用するかも注目です。YS横浜では石ヶ森が先発したものの、前半のみの出場でした。新井山祥智のコンディションが良ければ、彼を起用するでしょう。

システムとして、「4-3-3」の八戸と「4-4-2」の相模原の戦いになります。相模原はしっかり守って、ブラジル国籍の2トップ、ユーリとホムロが得点に絡む攻撃を仕掛けてきます。ただし、両チームのシステムを組み合わせると、八戸のアンカー・國領一平がフリーとなるため、相模原は國領をケアするため、FWを縦関係に並べるか、センターハーフ(CH)の1人を前に出すでしょう。あるいは國領をケアせず、八戸に試合をコントロールさせるという選択肢もあります。ここも注目です。

川本梅花

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