川本梅花 フットボールタクティクス

【連載】ショートパスを出す時はどんなキックを使うのか? −インサイドキック編−【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識】

【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識

ショートパスを出す時はどんなキックを使うのか? −インサイドキック編−

ロングパスを出す時は、インフロントキックやインステップキックで蹴る、と言いました。では、ショートパスを出す時は、どんなキックで蹴ればいいのでしょうか? これは、キックの基本中の基本になる2つの蹴り方が挙げられます。それは、インサイドキックとアウトサイドキックになります。

足の内側でボールを蹴るやり方をインサイドキックと言います。ボールを蹴る際に、軸足を踏み込んで股関節を開いて蹴る方の足の内側の面でボールにミートさせます。足の内側のどの「面」をボールにミートさせるのかで、ボールの強度が違ってきます。基本的には、3つのミートする場所があります。

①土踏まずの部分でミートするやり方

足の内側で土踏まずの部分は、広く「面」を作ることができます。したがって、ボールを捉えやすく、ミスキックをし難くなるメリットがあります。デメリットとしては、先に述べたように、軸足を踏み込んで股関節を開いてキックするので、キックする方向が相手に読まれやすいことが挙げられます。

試合の中で相手にインターセプトされてしまう場面を想像して見てください。ボールを持った選手がインサイドキックでパスを出す時に、軸足を踏み込んで股関節を開いてキックするのでパスの動作が大きくなり、相手に読まれてしまう可能性が高いのです。

②かかとでミートするやり方

強くて速く、なおかつ遠くにボールを蹴りたい時は、かかとでボールをミートすればある程度は可能です。かかとは土踏まずに比べてミートする面が狭く、また硬い部分なので、インパクトをボールに与えられやすいのです。

③インフロントでミートするやり方

爪先に近い部分でボールを蹴れれば、土踏まずで蹴るよりも股関節を開かなくすむので、どこに蹴るのか相手に読まれにくくなる利点があります。インフロントは「点」でボールをミートするので、3つの蹴り方の中で一番難しい蹴り方になります。

ショートパスを出す際は、「インサイドキック」で蹴っていることを知れれば、ボールを蹴る選手が、相手に方向を読まれないように、様々な工夫をしてボールを蹴っているのです。

川本梅花

 

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