川本梅花 フットボールタクティクス

【連載】試合がみられるようになる視点(1)-チームがどうやって攻撃しているのか、「ポゼッションサッカー」の場合-【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識】

【1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識】

試合がみられるようになる視点(1)-チームがどうやって攻撃しているのか、「ポゼッションサッカー」の場合-

試合中にピッチで何が起こっているのかを知るための基本的な「視点」が存在します。

「どうやって攻撃をしているのか」

「どうして失点してしまったのか」

「なぜパスが繋がらないのか」

「なぜ得点チャンスを作れないのか」

「試合の流れが変わったのはどうしてか」

試合を見ていて、いくつかの疑問が出てきます。その疑問を解決するために、基本的な「視点」を押さえておくことが大切です。分からなくなったら基本に帰ることが必要です。まず、攻撃について見ていきましょう。

「チームがどうやって攻撃しているのか」

攻撃に関して、「そのチームは、こういうサッカーをやっている」と言った場合の「こういう」には、単一の表現では仕切れないようになってきました。現実問題として、複合的に考えなければなりません。それでも、そのチームが基本にしている「スタイル」があります。そのスタイルは、大きく分けて2つに区分されます。

それは、「ポゼッションサッカー」と「カウンターサッカー」です。

得点を入れるために大切なことは、いかにして「数的優位」を作るのかにあります。相手の守備人数が多い中で、その防御を破って得点を奪うのは至難の技です。個人能力が卓越した点取屋としてのストライカーがチームに入ればいいのですが、そんな恵まれた環境にあるチームは数少ないものです。ならば、打開策として「数的優位」を作って、攻撃するチームの方の人数を多くしてゴールに向かえば、それだけ得点の確率が高まります。

「ポゼッションサッカー」の基本線は、「人から人へボールをつなぐ」になります。できる限りにおいて、ホールを保持して攻撃することを「ポゼッションサッカー」と呼びます。攻撃する方がボールを長い時間持っていることは、逆に考えれば守備側のボールを持つ時間が短くなることになります。つまり、守備側の攻撃時間が短くなります。短くなるということは、攻撃するチャンスも少なくなり、得点機会を減らすことにつながるのです。

ボールを保持して攻める目的は、数的優位を作ってゴールを奪うことにあります。したがって、ボールを保持して攻めていても、数的優位を作れずにゴールにつながらなければポゼッションの意味がありません。

では、どうしたやり方をすれば、ボールを保持して数的優位を作れて、ゴールに結びつくのでしょうか?

川本梅花

 

 

 

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