川本梅花 フットボールタクティクス

【サッカー観戦術/ゲームの流れ】試合がみられるようになる視点(3)-チームがどうやって攻撃しているのか、「カウンターサッカー」の場合-

【サッカー観戦術/ゲームの流れ】

試合がみられるようになる視点(3)–チームがどうやって攻撃しているのか、「カウンターサッカー」の場合-

「カウンター(counter)」は、もともと軍事用語で使われていた言葉です。奪われた陣地を奪回する逆襲のことを「カウンターアタック」と言います。のちになってサッカーやボクシングなどのスポーツにおいて用いられるようになりました。

「カウンター」の単体の意味は「反撃」です。どうやって反撃するのかと言えば、ボールを相手から奪ったらすぐに反撃するのです。つまり、相手チームが攻撃に出てきた時に、その攻撃を防いですぐに攻撃に転じることを指します。相手の攻撃のパワーを利用して、相手を打ち崩すことがこの攻撃の最大の目的と言えます。

現代サッカーにおいて、このチームは「ポゼッション」でこちらのチームは「カウンター」だと単純に区別することが難しくなっています。それは様々なシチュエーションによって、それぞれのチームが「ポゼッション」だったり「カウンター」を用いてくるからです。「ポゼッション」や「カウンター」を「ミクロの視点」捉えると、ものすごく細かな解説をする必要が出てきます。しかし、本コラムのタイトルにあるように「1日1回読むだけで身につくサッカーの見方の基礎知識」ですから、「マクロの視点」でサッカーを見ていけばいいのです。

そうすると、「カウンター」の定義も簡単になってきます。それが「カウンターサッカー」だと言えるのは、「人からスペース」にボールを繋ぐのが「カウンター」なのです。「ポゼッション」は、「人から人へ」ボールを繋ぐと言いましたが、それとは違って「人からスペースへ」と考えればいいのです。

時間にして、15秒以内で最低5人以下のタッチでゴールを奪う。これが「カウンターサッカー」のやり方だと言えます。

川本梅花

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