【サッカー観戦術/ゲームの流れ】システムを見極める2つの状況
【サッカー観戦術/ゲームの流れ】
■システムを見極める2つの状況
以前から何度か説明していますが、「フォーメーション」と「システム」の違いについて述べます。「フォーメーション」は、「4-4-2」のように数字の並びを示します。「システム」は、「フォーメーション」の内容だと言えます。内容とは「戦い方」を意味します。フォーメーションが「4-4-2」の場合、DF4人にMF4人とFW2人を指しています。では、フィールドプレーヤーの10人がそれぞれどうやって並んでうるのかを示すのが「システム」なのです。つまり、以下のように表現できます。
「フォーメーションは4-4-2で、システムは最終ラインのDFが4バックで中盤のMFはボックス型でFWは横並びになっている」
U-24日本代表のメンバーを使って図にすれば、次のようになります。
最終ラインのDFが4バック 酒井-吉田-冨安-中山
中盤のMFはボックス型 久保-遠藤-田中-旗手
FWは横並び 上田-堂安
では、実際に試合を見ていて、いつシステムを見極めればいいいのでしょうか。基本的に、2つの状況の時に見極められるのです。
1)キックオフの時
試合がはじまる前のキックオフの際に、両チームはスタートポジションに位置します。
2)相手のGKがゴールキックをする時
相手のGKがゴールキックをする時に両チームはスタートポジションにつきます。
まず、1)でシステムの並びを見て、2)で確認するとシステムを見極めることができます。試合が進行しても見極められない時、相手GKがゴールキックをする場面は必ず訪れるので、その機会がタイミングになります。
表記する際に「1-4-4-2」とGKを記入するのは、オランダやスペインのやり方です。日本ではGKを省略して「4-4-2」とフィールドプレーヤーだけを記します。また、細かく「4-4-1-1」や「4-2-3-1」などの表記も日本式だと言えます。オランダでは3つの区分で「4-4-2」や「4-3-3」とします。
システムを見極めるタイミングは以上になります。
〈了〉