川本梅花 フットボールタクティクス

5レーン理論について

試合分析の記事を読む際に、さまざまなサッカー用語が登場します。その中で、「ハーフスペース」というテクニカルタームがあります。以下の内容を参考して、記事を読んでください。

通常、サッカーのポジショニングの分割は横のラインで考えられています。たとえば、「4-4-2」の4バックで中盤がボックスの2トップのシステムの場合、4人のディフェンダー(DF)と4人のミッドフィルダーと2人のフォワード(FW)の並びを横のラインで分割して、3ラインと呼んだりします。

ポジショニングを分割する際に、横ではなく縦に垂直に分割することもできます。真ん中のセンターと両サイドがあって、そこに挟まれたスペースを「ハーフスペース」と言います。縦に分割してポジショニングを考えることを「5レーン理論」と呼びます。

5つのレーンを採用して各選手のポジションを考えれば、「こういう条件の時はここに位置する」というような具体的な約束事を決めることが可能になります。こうした約束事を「プレーモデル」と言います。

「プレーモデル」は、ある特定の条件下での事象への対処になりますから、様々な対処が想定できます。様々な対処の中でも最も重要とされるのが「トライアングルを作る」ことにあります。選手が三角形になってポジショニングします。トライアングは、選手間の適切な距離感を保ちながらプレーすることができるのです。

ピッチを垂直に5分割する「5レーン理論」によって、「ハーフスペース」という空間が注目されるようになったのです。

川本梅花

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