川本梅花 フットボールタクティクス

【プレビュー】警戒すべき長野の左サイド #三田尚希【無料記事】J3第20節 #ヴァンラーレ八戸 対 #AC長野パルセイロ

【プレビュー】警戒すべき長野の左サイド三田尚希

目次

長野はサイド、八戸は中盤で数的有利に
古巣戦に臨む長野MF三田尚希

明治安田生命J3リーグ第20節 ヴァンラーレ八戸 vs.AC長野パルセイロ

明治安田生命J3リーグ第20節、ヴァンラーレ八戸対AC長野パルセイロが、10月20日19時からプライフーズスタジアムで行われます。八戸は前節(J3第23節)福島ユナイテッドFCに1-1で引き分け、6勝6分け9敗(勝点24)の11位。長野は前節、藤枝MYFCに1-3と敗れており、6勝8分け7敗(勝点26)の9位。連敗を3で止めた八戸と6試合勝ちのない長野。八戸は勝利を収めれば9位まで浮上します。

長野はサイド、八戸は中盤で数的有利に

フォーメーションは、両チームとも前節と同じ。八戸は「3-6-1」、長野は「4-2-3-1」になると予想します。


省略記号一覧

SHとSBが陣取る長野に対し、八戸はWBが1人。サイドの攻防は1対2で、八戸の数的不利となります。八戸は以下のような対処が求められます。

  1. CHが長野SHをケア
  2. STが長野SBをケア
  3. WBが高い位置を取り、長野SHとSBを押し込む

一方、中盤では八戸のCHが2人に対して長野のOHは1人。八戸の数的有利となりますが、長野OHはポジションを捨てて自由に動き回るため、八戸CHのどちらが「見る」かをはっきりさせないと、長野OHにフリーでボールを持たれてしまいます。

古巣戦に臨む長野MF三田尚希

八戸が最も注意を払うべき選手は、左サイドの三田 尚希です。三田は2019年に八戸でプレーしていましたが、2020年に出身地である長野県のクラブへ移籍。今季はリーグ戦全試合に出場して6得点。前節もゴールを決めるなど、長野の中心選手となっています。三田はラインメール青森FCにも2015年から2年間在籍。どれほど成長したかが楽しみでもあります。

長野は前節、相手GKの弾いたボールを、ペナルティエリアへと走り込んだ三田が押し込み、1分に先制しています。しかし結果は1-3の逆転負け。藤枝戦を見る限り、長野の問題点は守備組織の甘さにあります。3失点目を見ると、ディフェンスラインはバラバラ。早い段階でサイドからクロスを入れられ、その対応に苦慮していました。

一方、前節の八戸は両WBが高い位置を確保して攻撃を勢いづけていました。その要因には、対戦相手の福島が4バックシステムではなく3バックにしてミラーゲームに臨んできたことがあります。福島戦におけるサイドの攻防は1対1でしたが、長野戦では1対2となります。それでも八戸WBが高い位置を取れば長野SHとSBを押し込めるため、早めにクロスを入れて長野のディフェンスラインを崩すことは可能です。

中2日での試合となりますが、八戸の両WBは前節に続き、小牧 成亘と丹羽 一陽。前節得点を挙げたST上形 洋介やSW板倉 洸も2試合連続の先発で良いと思います。一方、前節出場しなかった相田 勇樹はCHで起用する選択肢もあります。ただ、選手のコンディションを考慮して、先発メンバーは大幅に変更されるかもしれません。

いまの八戸は、大卒選手を中心にシステムを組み、それを反復することで強いチームに育てる。今季残りの試合で、その礎を築けるか。長野戦はそうした視点からも注目です。

川本梅花

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