サッカー番長 杉山茂樹が行く

誰が言ったか育成大国。日本が偏差値52どまりな理由

東京五輪を目指すU-21日本代表が、アジアU-23選手権準々決勝でウズベキスタンに0-4で敗れた。このメンバー以外にも、候補選手はいるはずなので、あくまでひとつの大敗なのかもしれない。メンバーが揃えば、接戦に持ち込めるかもしれない。だが、確実にそうだと楽観的にはなれない。その他の候補選手のレベルも、推して知るべしだからだ。

日本のサッカー界を眺めた時、あるいは振り返った時、現在の若手のレベルがけっして高くないことが分かる。勢いのある若手は、かつての方が多くいた。Jリーグで、若手と年長者がポジションを奪えば、軍配は決まって若手に挙がった。90年代後半から2000年代初頭がピークになるが、当時のJリーグは、期待の若手が雨後の筍のようにうじゃうじゃといた。

年長者のサッカー偏差値を50とするなら、ユース年代の選手のそれは52。ワンランク上だった。それから何年か後、日本サッカー全体のレベルが50から52に押し上がるのは当然の結果だった。いまから10年ぐらい前の話だが、日本のサッカー偏差値は、そこから上がっていない。52で止まっている。理由は分かりやすい。若手のレベルが上がっていないからだ。

(残り 1786文字/全文: 2282文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ