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U23アジアカップ-2試合連続守備崩壊のマレーシアはグループステージ敗退決定

2試合で7失点ではさすがに無理!U23アジアカップに出場中のマレーシアは、グループステージ2試合目となるタイ戦に臨み、0-3と完敗し、グループステージ敗退が決まりました。

1-4で敗れた初戦の韓国戦の先発XIからハディ・ファイヤッド(J3沼津)とサフアン・マズラン(トレンガヌII)をそれぞれダニアル・アスリ(スランゴール)とハイリ・ハキミ(トレンガヌ)を入れ替えたマレーシア。この試合で敗れれば上位2チームが進出するベスト16入りがなくなります。

東南アジア競技大会では1-0で勝利を収めているタイを相手に、この試合に勝つしかないマレーシアは積極的に仕掛けようとしますが、前線のルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)、ダニアル・アスリまで繋ぐことができない苦しい展開が続きます。そうする内にタイのエース、スファナット・ムエアンタのシュートでタイが23分に先制します。このゴールはこの韓国戦での失点同様、DFラインの裏に抜け出され、さらにシュートがマレーシアDFハリス・ハイカル(スランゴール)の足に当たって角度が変わり、ラーディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)が反応できないままゴールインでした。

ハディ選手がタイGKと1対1になった59分のシュートは、GKがセーブするなどマレーシアが追いつけない中、69分にはオフサイドトラップを抜け出したチャナロン・プロムスリケウが2点目を、73分には1点目と同じような状況から再びスファナット選手に3点目を決められ万事休す。2戦連続完敗となったマレーシアは最終のベトナム戦を残して、グループステージ敗退が決まっています。

大量失点はDF陣の崩壊が原因ですが、東南アジア競技大会、そして今回のAFC U23アジアカップを見て、それ以上に問題に思えるのはチームに絶対的なエースが不在なことです。特にこの試合ではタイのエース、スファナット・ムエアンタが活躍しただけにそれを痛感しました。

調子の良い選手を使うといえば聞こえは良いですが、ブラッド・マロニー監督も試合ごとにFWの組み合わせを変える試行錯誤を行ったものの、結局、東南アジア競技大会からこの試合まで同じメンバーで戦ってきたマレーシアU23代表は、7試合で10得点14失点、その内タイ、ベトナム、韓国のFIFAランキングが上位の国との対戦に限ると4試合で3得点9失点という結果です。

最終のDFラインの裏を取られる場面が何度も見られるのは、選手間でのチームとしての戦術理解不足ではという懸念もありますが、そうすると、選手を入れ替えずに同じメンバーでチームを編成することの意義を主張するマロニー監督の手腕そのものに今後は疑問符がつく可能性もあります。

また今回のメンバーでは、シャヒール・バシャー(スランゴール)やダニアル選手が所属するスランゴールでは主力としてスーパーリーグ試合に出場する一方で、才能では勝る「海外組」のルクマン、ハディ両選手が所属チームでは十分な試合時間が得られていないのも気がかりです。

最終戦となるベトナム戦では、プライドしか賭けるものはありませんが、それまで失うことがないような好試合を期待したいです。

6月5日(日)@ブニョドコルスタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
マレーシア 0-3 タイ
⚽️タイ:スファナット・ムエアンタ2(23分、73分)、チャナロン・プロムスリケウ(69分)
?マレーシア(3):ムカイリ・アジマル、ジクリ・カリリ、アズファル・フィクリ
?タイ(0)

(下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルよりータイU23の先発XIはタイ語なので読めません…。)

もう1試合のベトナム対韓国戦は、マレーシア戦で2ゴールを挙げたチョ・ヨンウクのゴールで韓国が先制したものの、DFイ・ジンヨンが77分に2枚のイエローカードによるレッドカードで退場し韓国が10人となった機会を逃さずベトナムが同点ゴールを決め、1-1の引き分けに終わっています。

6月5日(日)@ロコモティフスタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
ベトナム 1-1 韓国
⚽️ベトナム:ヴー・ティエン・ロン(分)
⚽️韓国:チョ・ヨンウク2(分)
?ベトナム(0)
?韓国(1):イ・ジンヨン
?韓国(1):イ・ジンヨン(イエロー2枚)

U23アジアカップ2022 グループステージC組順位表(第2節終了時)

順位 チーム 得点 失点 得失差 勝点
1 韓国 1 1 0 5 2 3 4
2 タイ 1 1 0 5 2 3 4
3 ベトナム 0 2 0 3 3 0 2
4 マレーシア 0 0 2 1 7 -6 0
トレンガヌはマレーシア遠征中のカンボジアリ
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