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「ファジラボ」寺田弘幸

【無料記事】【J2第41節・横浜FC戦】レビュー『団結力をもって戦い抜けるグループに』

アディショナルタイムに篠原がゴールをこじ開け、スタジアムは失意に包まれた。前半に先制点を許したが、後半に攻勢に出て試合終盤には怒涛の攻撃をしかけ、横浜FCのJ1昇格プレーオフ出場の望みを絶った。選手たちが意地を見せてゴールを目指し続けたパフォーマンスは称賛に値するものだったが、自信をもって90分間を戦い抜けないもどかしさは残った。

どこかで隙が生じてしまう。それはどこかチグハグでチームが一つになれないからだろう。今週、長崎がJ1自動昇格を成し遂げて歓喜に沸く一戦を見ていて、長崎の団結力のあるパフォーマンスには感心させられた。特筆するような戦術で構成されているチームではないが、ピッチに立つ選手がやるべきことは明確になっていて、一つになって戦い抜くことができるチームになっている。そこにファジアーノとの差を見たような気がした。

J1降格組の湘南、福岡、名古屋が上位4つを占めた中、J1初昇格を果たした長崎の躍進は本当にあっ晴れだ。名古屋や福岡とクラブの規模で劣っても、高木監督の下で一つにまとまったチームは終盤戦を12試合無敗で過ごしてJ1まで突っ走っていった。

一つになって大きなパワーが生まれたとき、本当に大きな事を成し遂げられる。長崎は経営難に陥ってシーズン途中に新経営陣に変わる苦難に直面したことがチームを団結させた一面もあったはずで、今季の長崎のケースは異例中の異例と言っていいだろうが、ファジアーノも団結力を生み出すためにできることは何かを考えていくべきだろう。

ファジアーノが2009年にJ2に参入してから今年で9シーズンが経ち、その間にJ1初昇格にしたチームは鳥栖(2011年)徳島(2013年)松本(2014年)長崎(2017年)の4チームになった。来季からプレーオフの制度が変わることでJ1への道は一層険しくなるが、今挙げた4チームでプレーオフから昇格にしたのは徳島だけである(2011年はまだプレーオフ制度はなかった)。今季の長崎のJ1初昇格は、ファジアーノもJ1初昇格の望みがあるのだと勇気付けてくれるものだった。

来季もクラブ規模では太刀打ちできないJ1クラブが降格してくる中、10年目のJ2を戦うファジアーノには団結力をもって戦い抜けるグループになるための戦略的なしかけを期待したい。

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