J2総括と2022シーズンを早速展望するLIVE(J論)

「ファジラボ」寺田弘幸

【無料】『もっともっと高いところにある』/【コラム】

 

「今日は空がすごく高いよ」 朝起きると母が言った。
“空が高い”ってあまり言わないなと思いながら窓を開けると、ひんやりとした風が流れ込んできて、きれいな空が広がっていた。

秋の訪れを感じると、毎年うれしいような哀しいような複雑な気持ちになる。“あの暑かった夏”を乗り越えられたうれしさとシーズンが終わっていく哀しさが胸の中を交互に訪れ、『今シーズンも最後までしっかりやろう!』と気を引き締め直す。そうやってもう10年以上も秋を迎えてきたけど、今年はまだシーズンが後半戦に突入したばかりだ。
『まだまだこっから!』
そう思い直しながら今この原稿を書いている。

4日に水戸戦を戦って“3度目の5連戦”を終えたファジアーノは、束の間の休息を取って4度目の5連戦へ向けて準備をスタートさせている。明日からはチームのレポート、選手たちの声を届けていくが、その前にもう一度今のファジアーノの立ち位置を把握しておこうと思う。

24試合を終え、積み上げた勝点は『28』。7勝7分10敗で、20得点24失点となっている。
順位は17位。首位の徳島との勝点差は『20』で、2位の福岡との勝点差は『18』。残り試合は18試合あるが、もう今シーズンに昇格を成し遂げることは無理だろう。

では、何を目標に戦っていくのか。いろんな考え方があると思う。

『1試合1試合で勝利のために全力を尽くすべき』
『若手をどんどん起用して経験を積ませるべき』
その他にも重視すべきことはあるだろうけど、僕個人の意見を言わせてもらうと、1試合1試合で勝利のために全力を尽くす姿が見たいと思う。

2020年シーズンは、あと2カ月もすれば終わる。同じメンバーが揃って戦えるシーズンはこれから先も二度とないし、僕は今も信じて疑っていない。今年のメンバーで出せる最大値がもっともっと高いところにあることを。

4度目の5連戦は、ファジアーノの力をリーグ全体に示していく絶好のチャンスになる。僕はそう思っている。

11日 第25節 東京V(A)
14日 第26節 徳島(H)
18日 第27節 大宮(H)
21日 第28節 新潟(A)
24日 第29節 金沢(A)

アウェイゲームの方が多く組まれていて、中2日の準備期間しかない試合が3試合ある。これまで以上にタフなスケジュールとなるうえに、対戦相手は上位チームばかり。条件的にはとても厳しい連戦になるが、だからこそ結果を残すことの価値は大きい。一戦必勝で臨んでいき、リーグ全体に、ファン、サポーターに、自分たちに、ファジアーノの力を示してもらいたいと思う。

今年はクリスマスが迫る12月20日までシーズンは続く。せっかく長く楽しめるシーズンなんだから、もっともっと楽しませてもらわないと。きっとチームは団結して戦い抜く姿勢を見せてくれるに違いないし、これから飛躍する選手も必ずいるだろう。若者が殻を破っていく瞬間を見逃さないようにしよう。ベテランが熟練の技を見せる瞬間も見逃すわけにもいかない。

もう一回、書く。

今年のメンバーで出せる最大値はもっともっと高いところにある。

まだまだこっからだ。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ