【サッカー人気3位】過去2年最も低調な内容

「ファジラボ」寺田弘幸

【無料】北川真也代表取締役社長のコメント【2021 新加入会見】

 

北川真也代表取締役社長

皆さま、こんにちは。ファジアーノ岡山の北川でございます。いよいよ本日から2021シーズンがスタートいたします。本来であれば選手全員で皆さまと今シーズンをスタートさせたかったのですが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みまして、このようにリモートとさせていただきました。本来であればこの会場にメディアの方々に来ていただいて、生の映像、生の声を県民の皆さまにお届けしたかったのですが、それも叶わず大変申し訳ありません。この後、新加入選手が入ってまいりますので、選手を見ていただき、今年の抱負を聞いていただいて気持ちを高めていただければと思っております。

その前に少しお時間をいただきまして、私から昨シーズンの振り返りと今シーズンの考え方のお話をさせていただきます。

 

簡単に資料も作ってまいりましたが、1枚目にこの写真を使いました。この写真は昨シーズンの開幕戦の写真でございます。シーズン前に開幕戦を満員にすると宣言をし、そこからコロナの状況が少し出てきた状況でもありながら12434名の皆さまにお集まりをいただき、その後押しを受けて勝利することができました。

さあ、これから! というときに4カ月間の中断に入りました。1枚目にこの写真を使わせていただいたのは、いつになるかはわかりませんが、また1万人を超えるサポーターの皆さまで選手を後押ししていただきたい。われわれはどこにいようと選手を後押しし、われわれの力でJ1に上げていく。そんな想いを込めて1枚目をこの写真にいたしました。

ここからは昨シーズンの振り返りをさせていただきます。昨シーズンは17位。大変悔しい成績でございました。ファン、サポーターの皆さま、戦った選手たち、われわれスタッフも誰一人として満足はしておりません。昨シーズンの課題をしっかりと解決し今シーズンに望んでいく所存でございます。また、入場者数も3,072名。数字だけ見ると大変寂しい数字ではございますが、このような状況の中でもスタジアムに足をお運びいただき、家庭の環境、あるいは仕事の状況でスタジアムにお越しいただけない方々にはテレビを見て声援を送っていただきました。昨シーズンほど皆さまの存在のありがたさを感じたシーズンはありませんでした。本当にありがとうございます。この場を借りてお礼を申し上げます。

昨シーズンのチーム状況にも触れてまいります。今日は原強化部長からもお話をいただきますので、私からは昨シーズンを振り返り、今シーズンの話は原強化部長からしていただこうと思っています。まず、昨年のチーム状況においては、このひと言に尽きると思っております。『シーズンを通して安定的に戦うことが出来なかった』 このひと言に限ります。理由はいくつかありますが、やはりケガが多く復帰までに要する時間もかかってしまった。あるいは、復帰をしてもなかなかコンディションが上がってこない状況もございました。なかなか今までには経験したことのない連戦も経験しました。本来であれば再開後に勢いに乗っていけるところで、勢いをつけられなかったところも反省点でございます。たとえばJ1の川崎の優勝。あるいは、J3の秋田の無敗優勝。J2でも北九州の前半の勢い、福岡の12連勝といったように、逆の状況も出てきております。本来であれば日曜日に試合をし課題を見つけて1週間で解決して試合に臨んでいくところを、まずは試合をこなすことになってしまい、コンディションも上げられなかった。ここを今シーズンは解決していきたいと思っております。

そして3番目、昨シーズンに加入した選手たちが1年間を通してコンスタントに戦ってくれました。昨シーズンの出場時間の多かった上位5名のうち4名が昨年に加わってくれた選手でございます。その選手たちも多くが残ってくれておりますので、昨シーズンにプラスαをして戦っていく。今年集まってくれた選手は、先ほど挙げた課題をクリアしてくれる選手だと思っております。そして何より、核となる選手は残ってくれておりますので、若手に切り替えるのではなく、残ってくれている選手に新たな選手が加わってJ1を目指していきたいと思っています。

少し経営にも触れておきます。上の赤い折れ線グラフが来場者数の折れ線グラフ、下がJに上がる前からの売上高になっております。2016年にピークを迎え、その後に動員数が少し減ってきている。ここを解決しないと次はないと思っていましたので、2019年はそこをテコ入れし、昨年は開幕戦を満員にして上げていきたかった。チケットを値上げしましたので不安にも思っていましたが、開幕戦の勢があり、シーズン前のシーズンパスの売上枚数も歴代最高でございましたので、経営的には少し手応えを感じた1年のスタートでございました。

細かいところにも触れておきます。右からの二つ目の表が今年度の当初の予算でございます。収入の面でいくと、16億4000万円から16億8000万円くらいを見込んでおり、入場者数が伸びていくことや他の手を打つことで17億円も見えてきたシーズンのスタートでしたが、今年度の最終着地は今のところ13億4000万円くらい、赤字が1億円くらいになる予想でございます。想像以上に県、市からの助成金もいただけましたので、8000万円から8500万円くらいの赤字で着地をするかなという状況でございます。

特にマイナスの多かった4つの項目を挙げさせていただいていますが、スポンサーさまには当初いただいたお金を返金することは1社もなくお力をいただきましたが、マッチデーインカムをなかなか稼ぐことができず昨年よりも落としております。チケットも値上げをして強気な値段設定にしたので、もしかすると3億円を超えてくる可能性もございましたが、1億2500万円で着地をしそうでございます。そして何より、シーズンパスの払い戻しをするのかどうか大変悩みました。金額的に1億円を超えてくる払い戻しをするのは勇気のいる決断ではございましたが、ファン、サポーターの皆さまは今年、来年だけでなく、5年、10年とクラブを支えていただける方だと思っており、誠実であれ という想いから返金をさせていただきました。その中でも多くの方からご寄付をいただいたことが1億2500万円という数字に表れております。本当にありがとうございます。

記者の方々から、『強化費を昨年と同様に確保できているのか』というご質問をいただいております。収入に関しては昨年と同じ、あるいは多い収入が見込まれています。ただ、今のコロナ状況をみますと、いつ無観客になるかわからない。あるいは開催できない可能性もありますので、強気な予算を組むのはなかなか難しいです。ただ、昨年と同じ予算を組んだとしても1億円の赤字が出ることは変わりませんので、何とか同じ額の強化費を確保したいと思っていますが、少し削らざるを得ない状況かなと思っています。ただ、コロナが落ち着いた後にスタジアムにお越しいただいてチケット収入が増えてきてグッズ収入が増えてくれば新たな手も打っていけると思いますので、クラブが努力して売り上げを上げていきたいと思っています。

ただ、一つ皆さまと共有したいのは、売上が上がらず強化費を減らすから若手に切り替えるというわけではございません。核となる選手が残ってくれ、即戦力として若手が加わった。もし予算を削るのであれば、核となる選手も外して中心にブラジル人選手を2人連れてくれば、もしかしたら予算を削れるかもしれません。そうではなく、われわれは戦える戦力を整えたということを皆さまと共有したいと思っております。

これは過去12年間の開幕戦の入場者数でございます。過去のデータを見てみると、なかなか開幕戦で1万人を超えることは少なかった。そこを課題として昨年は取り組み、過去最高の入場者数で開幕を迎えました。この結果を見ると皆さまと1年間を戦える状況にあったのですが、非常に残念な状況でございます。

昨年に取り組んできたことも少し振り返ります。感染症対策には苦労しました。手探りでやってまいりましたが、安心安全なスタジアムを作るという想いでやってきた中で、7月10日にJリーグに先駆けて岡山で(有観客試合を)開催しました。何もなく試合を終えられたことは、われわれだけでなくファン、サポーターの皆さまが一緒になってスタジアムを作ってくれたおかげですし、リーグの指標になったと思っています。本当にありがとうございます。

他にも、小学校訪問ができない分、DVDを作ってお配りをしたり、オンラインでつながったりもしました。あるいは皆さまからメッセージをいただき、そのメッセージを毎試合ロッカーに張り出しました。SNSでは映像を使って皆さまに情報発信をしました。試合がない中でもファジフーズを楽しんでいただきたいと想い、皆さまにご協力いただいてタクシーを使ってご自宅までファジフーズを届けました。あるいはスポンサーさまの場所をお借りしてドライブスルーを実施しました。1回で500食以上が出ましたので、タクシーも飲食店も稼働できない状況の中で少し地域のためになったのかなと思っています。

そして、高校生とも一緒に取り組みました。なかなかスタジアムの外でイベントが行えない中、スタジアムの中で行えるイベントを企画しました。高校生も3年間頑張ってきた成果を発表する場がなくなっている状況で、もしその一つにもなればと思って企画しました。チアリーディングの女の子は演舞が終わって涙を流しておりました。話を聞くと、一つ失敗をしたことが非常に悔しくて涙を流していました。彼女たちにとっては大事な発表の場でしたし、真剣に取り組んでいただけてわれわれも感動しました。

以上が昨シーズンの振り返りでございます。そして、今シーズンの考え方をお伝えしたいのですが、今までのように過去のデータや数字を分析して皆さまと共有することが難しいと思っております。どういった状況になるかわからずいろんなケースを想定して準備をしておりますので、今回はどんなことを根源的に考えているのかを皆さまと共有した方が良いと思っています。

ファジアーノはこれまで、強さ、人気、収入という、この輪をどうやって大きくしていくか。これこそがクラブの力だと思って活動してまいりました。強さはまずトップチームです。人気は集客も入るのかもしれませんが、ファジアーノではここに集客を入れず地域の力こそが人気だと定義しています。収入の部分に集客も入っていますが、J1にふさわしいクラブになるため、みんなで『CHALLENGE 1』を達成してJ1に上がっていく。そのためにここに集客を入れております。クラブとしてはまず先立つ収入を確保した上で強くしていくことをコンセプトとしておりましたので、いかに収入を確保していくかをやってきた過去の12年間でございました。

先ほども見ていただいた売上高の表を抽出したものがこちらの表になります。一番下の赤い線がファジアーノのグラフ。緑の線がJ2の平均。一番上の黒い線がJ1の平均でございます。こう見ていただくと、J1というのは高いハードルでございましたが、当時は10億円あればJ1に昇格できるラインがありました。サッカーは11人対11人の総合スポーツで、11人の選手の年俸総額が当時の順位でございましたので、当時は10億円あれば足がかかるというのが通例でございました。例外的に鳥栖が10億円以下で上がっておりますが、その例外を除くと10億円がないとJ1には上がれないという状況が続いていたところに、2017年にDAZNとの契約が結ばれてJ1が特化されていくようになりました。時を同じくして、スタートアップで成功したベンチャー企業が親会社になっていくケースが増えてきております。ライザップやメルカリ。J2でも長崎であったりサイバーエージェントが親会社になるクラブが出てきており、なかなか市民クラブでは予算で太刀打ちできないというのが事実でございます。そして、昨年の5月にJリーグと国税庁が提言を出し、親会社があるクラブは赤字をすべて補填できるルールになりました。これは一時的なものではなく、今後は広告宣伝費を親会社が出せるという状況に変わったので、親会社があるクラブは場合によってお金が使えるように変わってきているのが今のサッカー界の現状でございます。

何が申しあげたいかというと、このときは10億円があればJ1に上がれる時期から、J2にもJ1経験クラブが増えて平均が少しずつ上がってきている中で、15億円があればJ1が見えるという時期に、われわれは2016年に13億円を獲得してプレーオフまで行きました。その後、われわれは選手の移籍を体験しました。最近でも活躍した選手はJ1に行く。お金で選手を連れてくることは難しいというのが今のサッカー界でございます。

わかりやすい数字を言いますと、2016年は20億円以上のクラブがJ2で3クラブでしたが、昨シーズンは6クラブとなっています。この20億円はわれわれが一日でも早く達成しないといけない数字ではございますが、しっかりと岡山のコンセプト、プレースタイルにあった選手を連れてくることが重要だと思っています。今年の選手は岡山のプレースタイルにあった選手が来ていることを皆さまと共有したいと思います。

そして、J1は今シーズンから始まるのですが、J2は来シーズンからホームグロウン制度が開始になります。12歳から21歳の間に3年以上そのクラブに在籍した選手を登録しないといけない制度が始まります。そして、これまでも力を入れてきましたが、アカデミーの充実というのも今から取り組んでまいります。ファジアーノで技術を磨きたい、このクラブでプロを目指したいという組織を作ってまいります。タレントの部分も各カテゴリーからタレントが出てくる。あるいはしっかりと確保してくる。今までアカデミー出身者がトップチームの試合に出たのは10分間だけでございます。しっかりとトップチームで戦える選手を育成していく。アカデミーのコーチングスタッフは中四国で1位2位を争うスタッフが揃っておりますので、質を高めていくと同時に全国でも戦える組織にしていきたいと思っています。

この二つはクラブでもできますが、三つ目の環境面は皆さまと一緒になって作っていきたいと思っています。例を挙げますと、岡山市で人工芝でサッカーができるグランドは2面しかありません。こういった環境面をしっかりと整えていき、岡山で多くの子供たちがサッカーをしてプロになっていく環境を作っていきたいと思っています。

決して育成に特化したクラブになっていくわけではございません。今年に集まった選手でJ1を獲得する。そしてJ1を維持していくためのアカデミーの強化だということをご理解いただきたいと思います。

そして、『CHALLENGE 1』という合言葉はJ1にふさわしいクラブになっていくという合言葉でございますが、その一つである1万人を達成するというのが今シーズンはなかなか難しいと思っております。ですので、収容制限内での満員を目指してクラブは取り組んでまいります。楽しんでいただくだけでなく、昨年の経験を生かしながらより安心安全なスタジアムをしっかりと作ってまいります。

そして、最後に一つ皆さまと共有させていただきます。中長期的な観点の取り組みです。12月の岡山市議で通りましたが、岡山市にある25の体育施設をファジアーノが管理してまいります。今まで12年間、興行というところを中心に、観るスポーツ、応援するスポーツというソフト面を充実させてきて、何とか一歩進んだかなと思っております。ただ、昨年に4カ月間、われわれのトッププライオリティである興業ができませんでした。その間にスタッフみんなで話し合い、なぜファジアーノが岡山にあるのかを議論した結果、次の10年に向けてソフト面だけでなくハード面を充実させ、お子さまからお年寄りまで安心してスポーツを行える環境を作っていきたいと思っています。

ファジアーノには90名を超える選手、コーチングスタッフがおります。子供たちにボールを使って楽しむ指導をさせてもらったり、トレーナーがお年寄りの皆さまに健康になるようなプログラムを提供していく。施設があればそういったことができ、相乗効果も生まれていくと思っています。そして、われわれが管理する施設で育った子供たちが、サッカーだけでなくバレーボール、野球、バスケのプロ選手になっていくという10年後を見越して、この地域にしっかりとしたスポーツ施設を作っていきたいと思っています。

足早にお話してきましたが、こういった状況ですので原理原則に戻り、チームも少し忘れかけている原理原則に戻って、岡山らしさを取り戻していきたい。最後まで走り切る、誠実さ、球際の強さといったものを思い出させる選手が揃っておりますので、今シーズンも皆さまと一緒に戦っていきたいと思っています。

最後に告知になります。岡山での開幕戦は3月7日になります。なかなかスタジアムに足をお運びいただくのが難しい方もいらっしゃると思います。そういった方はぜひDAZNで応援いただき、来場することが叶う方はぜひスタジアムに来て選手を後押ししていただき、1年間岡山を盛り上げていただければと思っています。

この後、新加入選手が登場いたします。映像越しではございますが、見ていただいて選手の抱負を聞いていただければと思っています。今シーズンも一生懸命戦ってまいります。皆さまと共にJ1昇格を勝ち取り、最後に皆さまと喜び合うシーズンにしたいと思っています。ぜひ今シーズンもよろしくお願い致します。ご清聴ありがとうございました。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ