【無料】田中裕介『このチームに残せたものはあったと思っているんで、ぜんぜん後悔はないです』【政田サッカー場直送レポート】
やることをやってきた自負があるからでしょう。
田中裕介は柔和な表情で取材に応じてくれました。また会えることを楽しみにしています。
(取材日:12月3日 / 写真は8月に撮影)
田中裕介
――今季をもって契約満了に。寂しい
この世界はこういうことが付き物ですからね。監督もそうですけど、僕も一緒に3年いさせてもらって、1つのサイクルが終わるのかなと思います。ただ、今年はケガをして試合に出ることで貢献はできなかったですけど、それ以外の部分だったり昨年までの2年間で、このチームに残せたものはあったと思っているんで、ぜんぜん後悔はないです。
まだプレーヤーとして続ける気はあるんで、また岡山に試合相手として帰ってこれればいいなと思いますし、またどこかで元気な姿を見せられればいいなと思っていますけど、今はケガをしているし、日々考えも変わっていくので、もう少し経ってからまたあらためて発表できればなと思いますね。
――ケガさえなければ、身体さえ動けば、という気持ちだと思う
そう思ってはいますけど、やっぱケガをしないことは大事なことで、ケガをしてしまっている事実がある。僕はケガがなかったからここまでやってこれていると思うし、今年にケガが重なってしまったことを自分自身も冷静に考えないといけないと思っています。来年にもしどこかでチャンスをもらえるなら、ケガをしないためにベストを尽くしたい。今までもやってきたんですけど、さらにやっていかないといけないと思っています。
――このチームに残せたもの。どういうものだろう?
1つひとつのプレーで、これが良くてこれが悪いんだっていう基準は上げられたかなと。ボールを大切にするところも含めて、1つひとつのプレーの重みっていう部分も練習から言い続けてきた。試合に出ていないときも「こうできたんじゃないの?」ってことを言いながら、特に若い選手とはよくディスカッションしてきましたから。
――井上君はたくさんのことを教えてもらってすごく感謝していた
そうですか! 彼は元々ポテンシャルの高い選手で、フィジカル的にも優れているんで、まだまだ伸びていくと思います。1年しか一緒にできなかったことが残念ですけど、すごい期待しているし、離れても連絡手段はいくらでもあるんで、気付いたことは伝えていきたいですね。もちろん他の選手にも。
――ファジアーノというクラブのポテンシャルはどう感じたんだろう?
目標であるJ1昇格は、3年間いて絶対に果たせるなと思いましたね。もちろん足りない部分もあるんですけど、一番大事な基盤はあると思うんで。最後まであきらめずに戦って勝点を稼いだ試合とかを今年は外から見てきましたけど、本当にそういう力がこのクラブにあることを感じました。あとは、今年の最後のような勢いを年間を通して持てるか。それが非常に難しいことなんですけど、磐田や京都はそういう波を自分で持ってくる力のあったチームだと思うんで、そういう力を出せる選手が揃ってチームが成熟したときに昇格もできるのかなと思いますね。
――選手をやめた後にどうしていくのかプランはある?
ざっかりと自分の中で「こういう未来かな」っていうのはあるんですけど、今はまだ頭の中の切り替えが難しくて。サッカーがすごく好きなので、サッカーには関わっていきたいなと思っています。それが現役を辞めてすぐなのか、少し時間を置いてからになるのかはわかりませんけど、岡山も好きになったチームなので、また何らかの形で関われたらいいなと思いますね。
――それは楽しみ!
そうなったらいいですね(笑)
〈 了 〉