「ファジラボ」寺田弘幸

【無料】【私のホームゲームの1日】森繁 豊『J1に上がれば地元の岡山がもっと活気づくのではないかと思うんです』

森繁 豊
CRM推進部 部長

コロナ禍はまだ収束しません。集客を担当する森繁さんを悩ませる状況は続いています。

2019年は、2016年と2017年に次いで3番目に多い入場者数を記録し、『さあ、これから!』と意気込んで迎えた2020年の開幕戦で1万2千人を超える入場者数が駆けつけてくれたところで・・・

もしコロナ禍に襲われていなければ、今頃のCスタはどんな賑わいを見せていたのだろう? 考えても詮無いことが、頭の中をよぎります。

でも、森繁さんは前を向き、これからを見据えています。「スタジアムを日常に戻していく。僕らにはその使命があると思っています」と。

コロナ禍での集客が続く中で

開幕戦と第2節のホームゲームには、『まん延防止等重点措置』が続いている中で本当に多くの方々に来ていただきました。これは今年のチームへの期待の表れなのかなと感じています。ただ、開幕戦にはフリースポンチョを先着1万名様分、用意して準備してきたので・・・ 昨年の11月から考えてきたことで、その時点では世間もコロナのピークを越えたのではないかっていう雰囲気があったので、「開幕戦で1万人を目指そう」と目標を立ててやってきました。コロナの影響でスタジアムから足が遠のいている方に一気に戻ってきてもらえれば、と思っていたので、年が明けて『まん延防止等重点措置』になってしまって悔しいですし、引き続きコロナ禍にあるんだなと実感しています。

仕事をされている皆さんが今日明日のことだけじゃなく、数カ月後、1年後を考えながらやっていると思いますし、皆さんもすごく苦労されていると思いますけど、私たちもなかなか先を見通せない今の状況に本当に難しさを感じています。特に集客は、その時の世の中のマインドに大きな影響を受けますし、何人まで入場できるかもギリギリになって変わってしまうので、非常に戦略を立てるのは難しい状況ですが、今後もコロナの状況を見ながらプロモーションを行っていこうと思っています。

先ほども申し上げた通り、今年のクラブに対する皆さんの期待の大きさは肌で感じています。新体制発表会をYouTubeでライブ配信しましたけど、前年を大きく上回る視聴数でしたし、シーズンパスの販売も、ユニフォームの販売も、好調です。ユニフォームの販売枚数で言えば、歴代で2番目の売れ行きなんですよ。販売枚数が最も多かったのはエンブレムが変わった2018年で、あのシーズンはそういう意味でも注目が高かったこともあると思うのですが、今年はそれに次ぐ数字になりそうなので、予想を大きく上回っている状況です。

やはり、新体制発表会で北川も「J1に上がるんだ」とはっきりと言っていますし、実際に新加入選手も力を入れて獲得してきたことで、皆さんに期待を持っていただけるような体制を作れていると思っていますので、これから本当に多くの方々にスタジアムに来ていただきたいと思っています。

J1に向かって、一緒に旅を

そのために今、われわれは2つのことを考えています。1つはコロナ禍でスタジアム観戦から離れてしまった方に戻ってきていただくこと。ざっくりとした数字にはなるんですが、例年は前年に来場してくれた方の6割の方には翌年も来場していただけているんです。もちろんシーズンパスホルダーの方のリピート率はもっと高いですし、年間来場回数が1回、2回の方はもっと低いんですが、全体で言うと6割くらいで、この割合がコロナ禍になって4割になっています。ですので、昨年に1回、2回とスタジアムに足を運んでいただいた方や、スタジアム観戦の楽しさを知っている方たちに、またスタジアムに戻ってきていただきたいと思っています。

もう1つは、これまでと変わらず、まだスタジアムで観戦したことはないけど、一度は行ってみたいと思っていらっしゃる方に来ていただくことです。コロナ禍だから特別なことをやるのではなく、僕らが今できることを最大限やっていこうと思っています。

また、コロナ禍に僕らはSNSでの発信を強化してきました。スタジアムでの接触、接点が限られるので、そういう手段を取らざるを得なかったこともありますが、YouTubeやTwitterをフォローしてくださっている方々の中で、まだスタジアム観戦に行ったことがない方が一定数いらっしゃるようなんです。SNSでフォロワーになってくださっている年齢層は、スタジアムで観戦してくださっている最も多い年齢層と違ってもっと若い方で、YouTubeやTwitterでファジアーノの情報には触れているけどスタジアムには行ったことない人が一定数いるかもしれないと考えて、YouTubeやTwitterで『リアルなスタジアム観戦をしませんか』というプロモーションもしてみたいなと思っています。

今年はチームが本当に良いスタートを切ってくれましたし、今シーズンはJ1昇格に向けてすごく注目度も高くなる試合もあると思っています。『この試合に勝てば昇格する』という試合に多くの方々が来てくださるのは大変ありがたいんですが、そういう状況になる前にぜひ一度はスタジアムに来ていただきたい。シーズンのどこかでは苦しい時期もあるはずで、そういう時期も共に乗り越える経験を1人でも多くの方と共有して最後を迎えたいんです。J1に向かっていく1年間を一緒に旅するのが醍醐味だと思っているので、1試合でも多く来てもらえれば、すごくありがたいなと思っています。

今年に懸ける想いは強い

僕は岡山出身なんですけど大阪の大学に進学した後も関東で働いてきたので、なかなかファジアーノの試合をCスタで見る機会はなかったんです。だから、2016年4月にファジアーノに入社して初めてCスタでファジアーノの試合を観たんですが、国体があったときに改修されたスタジアムに来たのも初めてだったので、立派なスタジアムになっていることにまず驚きました。

僕ももうファジアーノに携わって5年が経ちましたけど、クラブができたばかりの頃から携わっているスタッフに話を聞くと、本当にJ1に上がらないといけないなと思います。ファジアーノがJ1に上がれば、地元の岡山がもっと活気づくのではないかと思うんです。そうなることを願って、少しでも力になりたいと思って、僕はファジアーノに入社しましたし、今年に懸ける想いは強いものがあります。

勝った試合の日はデザートを

14時キックオフの試合の日は、スタッフの集合時間が9時になるんですが、僕は8時半にはスタジアムに来て広場の総合案内の準備を始めます。来場者プレゼントのある試合は、プレゼントを各ゲートに振り分けたりもします。準備をしていたらいろんな問い合わせが来ますし、その日にいらしてくださったボランティアの方ともしっかりとコミュニケーションを取っていると、広場がオープンする11時があっという間にくるんです。

試合が始まっても僕はずっとスタジアムの外にいます。キックオフすれば総合案内はそんなに業務はないんですが、とは言え、総合案内を空けるわけにはいかないので。だから、得点したかどうかは無線で確認する感じです。スタジアムの歓声で無線の少し前に分かるんですけど、無線で『得点しました』と報告があって、ヨシ! ってなりますね。あと、RSKのラジオで分かるときもあって、坂さんの実況で試合の状況を把握することもあります。

試合が終わり、片付けが終わると、今はまっすぐ帰宅しますね。コロナ禍になる前は、久しぶりに勝ったり良い勝ち方だったりすると、スタッフの何人かで焼き肉を食べて帰ることもあったりしましたけど、今は勝った試合の日にデザートを買って帰るのが楽しみですね。『勝ったらデザート』ですよ(笑) コンビニのスイーツも最近はすごくおいしいじゃないですか。ちょっと値段はしますけど、『勝ったらデザート』はちょっと高めのを選んで家族分を買って帰るようにしてるんで、勝ったらすぐに娘からLINEが入ってきます。『今日はスイーツ!』って(笑)

〈 了 〉

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