石井紘人のFootball Referee Journal

FIFAクラブワールドカップ2015 サンフレッチェ広島 0–1 リバープレート ヨナス・エリクソン(スウェーデン)審判団評

クラブアメリカ×広州恒大戦の妥当なレフェリングが評価され、早い段階で二度目の割り当てが回ってきたチーム・エリクソン。

1分、清水の不用意なチャージをとる。2分にもGKへの遅れたチャレンジ。直後にもキッキングをとるなど、しっかりとファウルを見極めていく。4分の佐々木とぶつかったシーンも不用意としたが、これは主審によって判断は変わるかもしれない。欧州のレフェリーらしく、立ち上がりの15分には厳しくファウルをとるというレフェリングだろう。

18分、カウンターをスライディングで止めに行った千葉にアドバンテージ後に警告。29分には、リバープレート選手とエリクソン主審がぶつかってしまい、リバープレートのチャンスがピンチになってしまった。このシーンのように、前節同様にコースに入りすぎてしまっている。

36分、アフターでチャージしてしまった柏に警告。51分、抜かれた所をファウルで止めたメルカードに警告。基準が貫徹されている。61分、かわされた所をファウルで止めたバランダに警告。77分、抜かれた所をファウルで止めた塩谷に警告。

一方で78分のシーンは、ファウルを貰いにいったとしてとらない。この辺は欧州のレフェリーの余裕だ。90+1分にも足にスライディングする格好になった森崎に警告を与えるなど、しっかりと試合を終わらせた。ポジショニングに不満はあったが、試合自体の素晴らしさを考えれば、4を与えるべきだろうか。

 

レフェリングに付随し、印象に残っているのは終盤、ドウグラスが二回ほどファウルを貰いにいき、どちらもノーファウルとなったこと。チーム・エリクソンは今大会、ファウルを貰いにいくようなプレーを徹底してとらなかった。それを考えれば、追いつかなければいけない展開で、ファウルを貰いに行って、ボールを奪われてしまうことはチームにとってマイナスでしかない。この辺は選手だけでなく、サポーターやメディアも含め、Jリーグから変えていかなければいけない。

(残り 141文字/全文: 964文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ