石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事/連載:ルール解説vol.2】イニエスタへのカードの色とアディッショナルタイムのハンドリングの位置は妥当か?

UEFAチャンピオンズリーグ2015準々決勝、アトレティコ・マドリード×FCバルセロナの2nd legのジャッジが、1st legに続いて物議を醸している。

 

論点は二つ。

一つ目は87分。自陣でボールを奪ったアトレティコ・マドリードが、カウンターで一気にPAまでドリブルで運び、右サイドからPA内に入ってきたグリエスマンにラストパスを送る。が、このパスをイニエスタがハンドでブロック。当然、PKのジャッジとなるが、ポイントはカードの色だ。

イタリアのトップレフェリーであるニコラ・リッツオーリ主審が示したのは警告。つまり、【意図的にボールを手または腕で扱って相手競技者がボールを保持することを妨げる】というジャッジである。

この判定に対し、イニエスタは【意図的にボールを手または腕で扱って決定的な得点や決定的な得点の機会を阻止した場合、退場を命じられる】べきではという声があがっている。

二つ目の論点は、後半アディショナルタイム。ペナルティーエリア左サイド手前からイニエスタが上げたクロスがガビの手に当たる。当然、リッツオーリ主審はハンドリングとするが、争点はFKかPKか。ガビの足はPAの外だが、ボールに当たった手は、PAの中に見える。リッツオーリ主審は争点を斜めではなく、真後ろから見ていた。

この二つの判定、ルールの適用、ポジショニングはどうだったか、FBRJ内で議論したい。

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