石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事/EURO2016ラウンド8審判批評ハイライト】異議に厳しいレフェリーたち

■ポーランド×ポルトガル フェリックス・ブリッヒ審判団

勝敗を決めたPKストップも、規定の範囲内に足が残っていた。

 

■ドイツ×イタリア カッシャイ・ヴィクトル審判団

6分の接触は、自ら足のコースを入れたということでノーファウルとする。10分もボールにプレーした後の接触とジャッジ。11分のキッキングが最初のファウルとなったが、非常にフェアな立ち上がり。23分のボールにプレーできなかったミュラーのスライディングをしっかりとり、落ち着いたポスチャーでコントロールする。24分には、かわされた所をキッキングいたストゥラーロに厳しい笛を吹き、さらに注意を与える。ゲームのテンションが上がってきたため、選手のエキサイトを防ぐメッセージを送った。26分のゴールネットを揺らしたシュバインシュタイガーのヘディングも、その前のプッシングをしっかりと見極め、ゴールを認めない。52分の接触も、体を入れれば多少の接触は起きるためとらない。

56分、ボールにプレーできる範囲外からのチャージをとられたストゥラーロが、激しいアクションで【異議】を示してしまい警告に。一度目のリアクションは許しても、それでも異議を唱えると、欧州のレフェリーは厳しい。57分、アフターで足にチャレンジしたデ・シリオに警告。厳しい態度でカードを示す。58分の接触は、シュバインシュタイガーもプレーイングディスタンスにあり、不用意なチャレンジではなかったためノーファウルとし、直後の59分のバローロのキックは、足裏をみせた前蹴りのような格好になったため警告とする。ナイスジャッジである。

77分には、ホールディングしていないとアピールするために上げたボアテングの手に、ボールが当たってしまう。手を挙げたままジャンプをする必要はなく、未失の故意とされても仕方なく、ハンドリングは妥当である。

PK戦でも、両GK共にしっかりと足を残し、ストップしていた。

 

また、フランス×アイルランド戦で、ビョルン・カイペルス審判団が割り当てられたのは驚きだった。この辺はUEFAの審判団へのリスペクトか。

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