石井紘人のFootball Referee Journal

【無料/木村博之審判批評】ジュビロ磐田×浦和レッズ:数台のテレビカメラならばレフェリーの目の方が正確なこともある  

年間首位と残留がかかっているチームの対戦。非常に難しい試合を割り当てられたのは木村博之主審だ(参考記事:木村主審とは?)。

2分、駒井をひっかけた森下のファウル。4分には柏木への腰での不用意なチャージをロールバックし、リスタートの位置もしっかりと指示する。いつもの木村主審の基準で進み、17分の駒井と森下の接触などフットボールコンタクトの見極めも良い。またリスタートのプレイスも貫徹されている。23分のハンドリングをとらなかったのはギリギリに見えるが、木村主審のポジションは的確だった。直後の接触も同様だ。25分の興梠が倒れたシーンに、サポーターからブーイングがあがったが、ファウル行為となる接触はなかった。ノーファウルは妥当な判定である。27分の柏木が倒れたシーンも、自らコースに足を入れており、今日の基準ならばノーファウルである。41分も最初のホールドをとったのだろう。43分にはアダイウトンをファウルで止める恰好になった森脇に流れの中で注意を与える。的確なマネジメントである。一方で56分と63分のボールアウトは逆に思えた。それでも、88分の関根のファウルなど、見逃すとエキサイトしそうなものはしっかりとる。

羅列した接触以外にも微妙と思える判定もあったが、試合の流れに影響するようなミスに見えるものはなかった。オフサイドに不満を感じる部分もあるだろうが、今日の映像では、テレビカメラよりも副審の方が良い角度にいた。試合に影響があるミスはなく、採点は4を与えられる。

 

~採点基準~

5:彼なしに試合はありえなかった

4:普通に試合を終わらせた

3:ミスにも見えるシーンがあったが、試合に影響はなかった

2:カード・得点に対する受け入れられない微妙な判定があった

1:ミスから試合に影響を与えてしまった

0:試合を壊してしまった

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