石井紘人のFootball Referee Journal

【連載:プロフェッショナルレフェリーキャンプレポート⑥】審判員が分析した川崎フロンターレと鹿島アントラーズの戦術とは?追加副審の難点とは?

毎月、J-STEP(清水ナショナルトレーニングセンター)で行われているプロフェッショナルレフェリー(日本サッカー協会(JFA)と契約するプロの審判員)キャンプ。PRたちは、どのようなテクニカルなセッションを行っているのか?上川徹JFA 審判委員会副委員長トップレフェリーグループシニアマネジャーが、その一部をメディアに公開した。

上川「PRキャンプですが、大きな目的として三つを考えておりました。集まってくるレフェリーというのは、トップレベルの審判員ばかりなのですが、そのパフォーマンスを維持するだけではなく、価値をさらに高める。それが審判を、サッカーをリードしていくことに繋がる。その高めるためのプログラムと考えています。我々インストラクターが一方的にアドバイスするだけでなく、意見交換の場でもあります。やはり互いにわからないことがある。現役の審判員たちがフィールド上で感じることがあります。そういった意見も聞きながら、よりポジティヴに、一方的にならないようにしています。都度、企画を変更することもあります。最も大きな目的は日本サッカー全体の発展です。我々のレフェリングだけでなく、日本代表の強化も願っていますし、日本にサッカーを文化として根付かせたい。それを審判の立場で、審判の中ではリーダー的な立場になると思います。

PRキャンプで実際にやりたいこととして、三つあります。一つは公平なレフェリングという部分で、審判員のために行います。二つ目はレフェリーチームですね。ここで学んだことを、一級研修会に広げていく。一級研修会でグループ分けをする時は、PRを各グループに入れています。他にも、このPRキャンプで得たことを我々のウェブサイトにも載せる。最後の三つ目が、彼らPRも一生現役を続ける訳にはいかない。もちろん、現役を引退してからも審判員としての活動をするとは思いますが、それはプロの選手と同じだと思います。

とは言え、PRキャンプの一番の目的は、シーズン前に皆さんにもご説明したようなスタンダード、これは選手とかわした約束でもあります。個々だけではなく、PR全体で一貫した統一性を持つ。そのために、PRキャンプでもトレーニングしますし、フィットネス担当の山岸(参考記事:山岸貴司とは?)さんとパーソナルでもトレーニングをする。個々で課題も違います。

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