石井紘人のFootball Referee Jurnal

無料/レフェリーブリーフィング前編①:課題は「主審と副審の協力関係」【審判批評コラム】

先日、日本サッカー協会(JFA)で行われたレフェリーブリーフィングを前編と後編に分けてレポートしたい。

 

ペナルティーエリア(PA)内でドリブルする中村に対し、背後から不用意に泉澤が引っかけてしまいPKとなる。「軽率なプレー」と実況されたように、不用意なプレーでボールにプレー出来ていないことを考えると、基準からもPKである。(参考記事:鹿島アントラーズ×ガンバ大阪【飯田淳平審判団批評】

上川徹JFA審判委員会副委員長「これはトリッピングです。39番の選手は後方からボールをつつこうとしたのだと思うのですが、ボールに触れていません。そんなに強いコンタクトではなかったのですが、鹿島の13番の次に前に出す左足をひっかけてしまっている。不用意な反則ですね。この4番の選手がカバーにいます。大きなチャンスになるような状況ではないので、カードはなし。レフェリーも非常に良い角度から見極めています。」

 

山中の土居へのスライディングタックルは「ボールに行ってますね」(参考記事:横浜Fマリノス×鹿島アントラーズ【西村雄一審判団批評】

上川「(メディアは)ファウルとノーファウルが半々くらいでしょうか。ひいた映像だと24番の選手が白の選手がトリッピングしているように見えますが、24番はしっかりとボールにプレーしています。接触する前にボールにプレーして、その後で白の選手とコンタクトしてしまいます。これはノーファウルです。接触もあるので、シミュレーションでもありません。」

 

大分×山形 902分背後からのチャージ

上川「これも(メディアのジャッジが)割れていますね。

レフェリーはコンタクトは分かっていましたのですが、影響を与えるほどの強さはないとノーファウルにしました。

ただ、どうでしょうか?青の選手のチャレンジは?ボールにプレーしていないですよね。ジャンプして後ろからチャレンジしてますよね。これはPKにすべきでした。ただドリブルの方向は後ろですし、大きなチャンスになる状況ではないので、懲戒罰はなしです。

この映像は非常に良い角度なのですが、レフェリーからは縦位置の視点なんです。副審がサポートできれば良かったのかもしれません。ただ、副審からすると、レフェリーが近くで見ていて、レフェリーが“ノーファウル”というジェスチャーをしています。このジェスチャーが副審からのサポートを難しくした。研修会でも話をしています

副審の方が良い角度で見えるかもしれません。でも近くにいるレフェリーがノーファウルというジェスチャーをしたら、副審がサポートし辛い。そういった協力関係を向上させていかないといけません。」

 

FC東京×清水エスパルス戦、75分のウタカへのチャレンジ(*私はノーファウルだと回答してしまいました)

上川「おそらく2番はアクシデンタル的、滑ってたおれたのかもしれません。ですけども、これが滑ったから(足がウタカの足に巻き付くように接触しても)ノーファウルという訳にはいきません。これはオレンジの選手の不用意なPA内でのトリッピングです。

この日は台風が近づいており、大雨でピッチコンディションも悪く、判断は難しかったのだと思います。実際の試合では笛は吹かれませんでしたが、これはPKを与えるべき事象だと思います。ただ、ラフなチャレンジではないので、警告は必要ないかと思います。

半数近くノーファウルとされたメディアの方々は、意図はないとされたのでしょうか。」

 

―ちょっと接触が軽いかなと。

 

上川「レフェリーもそういう風に見たのだと思います。ただ、映像で見ると、あの足の絡め方は十分に相手のプレーに影響を与えると考えます。」

 

大分トリニータ×FC岐阜戦、74分の大分5番のハンドリング

上川「PKの方が多いでしょうか。ハンドリングです。レフェリーは縦の位置で、腕に当たったのがはっきりと見えなかった。

副審から見える可能性もあるので、間に選手が立っていること。副審からの角度が斜めだったこともあり、ハンドリングをとる確証が得られず、サポートができなかった。

この判定も、この後に小川委員長から追加副審の報告がありますが、追加副審がいれば、見極められたと思います。

今年も、このエリアでの事象が、我々にとって難しい判定が多いです。

この判定に警告が必要かどうかですが、ボールを受けようとする競技者の前に、ディフェンスが一人いますので、大きなチャンスとは考えません。」

 

>>>川崎フロンターレ×セレッソ大阪戦『6点目のPKを“見過ごした”西村主審に猛抗議…憲剛「だってPKだもん」』についてはこちら

 

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