浦和レッズ×アルヒラルの主審はラフシャン・イルマトフ【無料審判紹介コラムvol.12:ACL決勝を楽しく見るためにレフェリーを知ろう】
昨年行われたFIFAクラブワールドカップ準決勝、鹿島アントラーズ×レアルマドリード戦クラスのビッグマッチが本日19時15分にキックオフされる。浦和レッズ×アルヒラルが埼玉スタジアムでぶつかるアジアチャンピオンズリーグ決勝2nd legだ。
このビックマッチの割り当てを受けたのは、「アジア史上最高のレフェリー」と評されるウズベキスタンのラフシャン・イルマトフ審判団(参考記事:現代サッカーに“中東の笛”はあるのか?)。
いつもは“中東の笛”と揶揄して煽るメディアも、「ACL決勝第2戦の主審は“アジア最高のレフェリー”、07年の浦和ACL優勝時の試合も担当」(ゲキサカ)「浦和吉兆!25日ACL決勝は07年“優勝主審”イルマトフ氏」(スポニチアネックス)と好意的に報じている。
とは言え、イルマトフ主審がどのようなレフェリングスタイルなのか(参考記事:イルマトフとは)は語られていない。ということで、試合を楽しく見るために、主審の特徴を簡単に説明したい。
まずスプリントと予測からくるポジショニングが欧州トップレベル以上のクオリティーだ。たとえば、AFCチャンピオンズリーグ第一節のウェスタン・シドニー・ワンダラーズ×浦和レッズ戦の先制ゴールのシーン。アドバンテージから興梠慎三のシュートを見極めるまでの流れは秀逸で、トップレフェリーからも感嘆の声があがっていた(参考記事:レフェリーが語るトップクラス)。
確かなポジショニングと、視界や視点を揺らさないようにするための独特の走り。選手たちもイルマトフ主審が良いポジショニングで見ているのならば、ファウルアピールするのではなく、レフェリーに委ね、プレーに集中した方が得策だろう。
ファウルをもらいにいくようなプレーはとってもらえないし、影響はしっかりと見極める。AFCアジアチャンピオンズリーグ2015 2ndleg 広州恒大×アルアハリ戦のように、懲戒罰も迷わない(参考記事:イルマトフ審判批評)。Jリーグのトップレフェリーたちと同じ基準であり、サポーターからすると厳しく感じるジャッジも毅然と下す。
浦和レッズ選手たちは、不用意な手に注意し、主審に委ねてプレーするべきだろう(追加副審・アディショナルアシスタントレフェリーが誰なのかもポイントである)。
―レフェリーのハイライトは何歳くらいですか?
「う~ん、やっぱり42歳前後じゃないでしょうか。」
―そう考えると、Jリーグの選手を引退してからトップのレフェリーを目指すのは難しい。国際審判員としてワールドカップに出るためには、36歳でFIFAに認められる必要がある。FIFAはアジアのレフェリーをワールドカップに選ぶ時に、二大会を跨げる年齢で選んでいるように思うので。
「イルマトフが良い例ですよね。彼は26歳で(続きは:ゼロックスの真実)
FBRJ(週刊審判批評)は「ライターと読者が議論できる雑誌」です。PCやスマートフォンがあれば、いつでもどこでもアクセスが可能。更新頻度も週3回から5回ですので、鮮度の高いタイムリーなコンテンツを読み、かつご登録頂くとライターと直接議論することが出来るコメントを書くことができます。
石井紘人のFBRJで配信されるコンテンツは、以下のとおりです。
<毎月第一月曜と第三月曜日>
レフェリーブリーフィング全文掲載や独自取材によるコラムやレポート、Jリーグ担当審判員取材記を更新
1位:浦和レッズ×鹿島アントラーズ20周年試合、どこも報じなかった審判団の真実
2位:日刊スポーツ「これでいいのか?鹿島西の問いかけに審判側対応なし」という報道の裏側
4位:レフェリーブリーフィング後、読者の疑問を審判側に直接取材
<火曜日から金曜日>
読者からコメントのあった試合や判定のテレビチェック、タイムリーなコンテンツを更新
<土曜日から日曜日>
Jリーグの現地取材レポート
1位:【無料Jリーグ紀行第7回】浦和レッズ×鹿島アントラーズ両監督は西村雄一審判団をどう評価したか?
2位:【Jリーグ紀行第6回】試合中、レフェリーとコミュニケーションをとっていたノヴァコヴィッチに審判批評をしてもらった
3位:【Jリーグ紀行第1回】正しい判定をした審判員、記者会見場でメディアや監督はどのような話をしているか?
<その他不定期企画>