石井紘人のFootball Referee Journal

無料:サンチェスのハンドリングでレッド退場は未必の故意に得点の阻止?FKの失点長谷部のファウルはボールにプレー出来ていない?【ロシアW杯日本×コロンビア:審判批評】

FIFAワールドカップで52年間もアジア勢は南米勢に勝利したことがなかったが、日本代表が2018ロシア大会で格上のコロンビア代表を2-1で打ち破るジャイアントキリングを起こした。

日本選手たちのパフォーマンスはもちろんだが、試合の明暗を分けたのは、やはり3分のシーンだろう。

香川が縦に出したボールで裏に抜けた大迫が相手に競り勝ってシュートをはなつ。GKがなんとか防ぐも、こぼれ球に香川がいち早く反応してシュートを打つと、カルロス・サンチェスが腕を広げてブロックにいってしまう。

ボールが手や腕に当たれば、未必の故意としてハンドリングが適用される可能性があるプレーだ(参考記事:西村雄一・家本政明「ハンドリングは、ハンドリングをする意図があっても、ボールに手が当たらなければハンドリングにならない」)。

ボールを手または腕で扱う

競技者が手または腕を用いて意図的にボールに触れる行為はボールを手で扱う反則である。

次のことを考慮しなければならない:

〇ボールの方向への手や腕の動き(ボールが手や腕の方向に動いているのではなく)

〇相手競技者とボールの距離(予期していないボール)

〇手や腕の位置だけで、反則とはみなさない。

〇手に持ったもの(衣服、すね当てなど)でボールに触れることは、反則とみなされる。

 ダミル・スコミナ主審はベストなポジションから見極め、PKの笛を吹いた。

そして、ペナルティーエリア内でのゴール方向へのシュートをハンドリングで阻止すれば、【得点を阻止した】として退場になる。 

そのハンドリングの判定は妥当だったか。また36分の長谷部のファウルなどダミル・スコミナ審判団のレフェリングという視点から、日本×コロンビア戦を振り返りたい(続きはこちら立ち上がり15分で見えた基準と失点となった長谷部のファウルと73分の大迫のゴール生んだレフェリーの厳しさ)。

 

川崎フロンターレ優勝後、ピッチを出る中村憲剛と家本政明主審の抱擁の理由を両者に聞いてみた

 

ドラゴン久保竜彦90分間独占インタビュー

 

西村雄一ノンフィクション

 

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