飯田淳平【石井紘人コラム】
毎年、Jリーグ開幕前に日本サッカー協会(JFA)審判委員会が判定基準を説明する『JFA Media Conference on Refereeing 2019』の終盤、飯田淳平が主審を務めたガンバ大阪×セレッソ大阪戦の三浦弦太とGK東口順昭が接触した瞬間を振り返った。
「接触の瞬間は見えていて、大きな怪我になる可能性が高いと思いました。接触後、三浦選手はダメージを受けて倒れて、東口選手は倒れた後に立ち上がったのも見えていました。
そして、ボールがこぼれて、相手の白の選手がボールをキープしに行って、そこで試合を止められるかな?と考えたのですが、ボールをキープした選手がワントラップで(ゴール方向に)持ち出した。それを(得点の可能性があるというのを)見て、ちょっと待ってしまった。見てしまいました。
それは私の“弱さ”(チャンスになりそうでも強い意思で止めるべき)です。」
そのこぼれ球がチャンスとは無関係な方向にこぼれたら。ダイレクトでシュートとなっていれば。飯田も、すぐに試合を止められただろう。
だが、“たられば”はフットボールの世界に存在しない。
だからこそ、飯田は包み隠さずにオープンに自身の“弱さ”を自責として語った。『吹けなかった笛』という記事になったように。
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