石井紘人のFootball Referee Journal

無料:なぜ遠藤航のPKとされたリシャルリソンへのファウルにビデオアシスタントレフェリー(VAR)は介入しなかったのか?【アリレザ・ファガニ審判団】

リプレイも少なく、様々な映像がなかったのが残念なくらい議論できる判定だった。

では、なぜオーストラリアのアムスVARはアリレザ・ファガニ主審の判定に介入しなかったのか。

■レフェリーがジャッジする→VARはレフェリーがなぜそうジャッジしたかを聞く→VARはいくつか違うアングルで確認→「あきらかに決定的に違う映像があるかないか」→2回、3回「う~ん」となるならOFRしない

VARは、最良の判定を見つけようとするものではなく、「はっきりとした明白な間違い」をなくすためのシステムである。

このシーンで言うと、映像で最良の判定をすれば、遠藤がプレーイングディスタンスにいるように見える。一方で、ファガニ主審がジャッジしたように、ボールではなく、リシャルリソンにチャレンジしてトリップしたように『見えなくもない』。

この『見えなくもない』が「はっきりとした明白な間違い」とまでは行かないとアムスVARは判断し、介入しなかった。「はっきりとした明白な間違い」は、少なくとも85%以上のレフェリーが「ノーファウル」と即答出来るくらいのシーンだからだ。

なぜ鈴木優磨への小川諒也はPKではなくVARも介入しなかった?「VARはスローモーションありきではなく、何度も見返さない」【FC東京×鹿島アントラーズ:木村博之レフェリーチーム批評】

後ほど全体のレフェリー批評もレポートしたい。

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