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クラブスタッフの声「ホームタウンに貢献する姿勢はJクラブに不可欠」林幹広/地域振興グループ リーダー&鷲見有香/ホームタウン担当【Staff Interview/無料公開】

 

写真左が林幹広/地域振興グループ リーダー、写真右が鷲見有香/ホームタウン担当。

 Jクラブは日頃、ホームタウンに根ざした活動を精力的におこなっているが、それらが語られる機会は少ない。一日につき二回以上のペースで出動するFC岐阜は、具体的にどのような地域活動に取り組んでいるのか。林幹広/地域振興グループ リーダー&鷲見有香/ホームタウン担当への取材を通じて探る、ビジネススタッフインタビュー第2弾。

◆選手の出動は年に70回!

――まず、FC岐阜が地域活動に取り組むうえでの基本理念をご教示いただけますか。
林幹広 スポンサーまたは株主として岐阜県全42市町村に日頃ご支援を賜っていることを考えると、そのいわば恩返しとして、Jクラブとしてホームタウンに貢献する姿勢を持つことは不可欠です。2017シーズンには596回活動していて、多いと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、スタッフをフルに稼働させてでもこのくらい成し遂げたいという基本的な考えの反映だと考えていただければ、と。
――サッカークラブであるからにはサッカーのメソッドを提供することが最大の貢献かなという気もしますが、実際はどうなのでしょうか?
林幹広 実は、それが一番上ではないんですね。取り組みの幅が非常に広くなっていまして、サッカー教室ももちろん入ってくるのですが、年間で130回と、全体の1/5に満たない割合です。高齢者には健康増進や健康づくりの教室を実施しますし、小学校を巡回してサッカーにかぎらずボール遊びや運動の楽しさを伝えるという活動もおこなっています。また、気持ちとしては恩返しのつもりなのですが、ありがたいことに私たちからのお願いよりも早いペースで各市町村からご依頼を頂いていますので、「すぐやる課」ではありませんが、現場に駆けつける度に自然と活動回数が増えていくと、そういう状況になっています。
――鷲見さんは現場をご担当される機会が多いとうかがいました。
鷲見有香 そうですね、それぞれの打ち合わせに赴いてサッカー教室を開催したり、お祭りにPRブースを出展したりと、まず足を運ぶ役回りで、調整やマネジメント面を担当させていただいています。
――どんな要望が多いのでしょうか?
鷲見有香 やはり選手を出してほしい、という要望が多いですね。ただシーズン中は試合や練習があって選手を出動させられるタイミングがかなり絞られてはきます。それでもサッカー教室、あるいはサイン会や写真撮影などの“ふれあい”に選手を連れてきていただけないか、という声が寄せられます。もうひとつ、お祭りを盛り上げるのにクラブとしてひと肌脱いでほしいという要望もかなりありますが、それは選手にかぎらず、ですね。
――選手が活動できるのはどんなときですか。
鷲見有香 たとえば、連戦以外の期間でオフの前日とか、コンディションに影響が少ないタイミングだと動きやすいです。
林幹広 今年は年間70回ほど選手も活動してくれました。
鷲見有香 今年はだいぶ増えました。
――すべての選手が一堂に会するわけではないから、融通は利きそうですね?
林幹広 そうですね、基本的に数人のユニットで行動するので、機会をシェアすれば無理なくできます。強化グループにローテーションを組んでもらい、偏りがないように配慮してもらっています。
――岐阜県は広いから選手を連れて行くにも旅行になりますものね。計画的に動かないと。
林幹広 そうなんですよね、高山だと片道2~3時間かけてのお出かけになりますから。ただ監督や強化には理念として共感してもらっていても、練習量が多いと疲労も重くなり、やはりその時期は調整することになります。

◆子どもにはまず運動の楽しさを実感してもらう

――Jリーグ百年構想を読むとサッカー普及を強調する文言になっていますけれども、サッカープレーヤーばかりが住民ではありません。実際の県民生活を考えるとどのようなスポーツ活動が望ましいですか?
鷲見有香 サッカーにかぎらず体操教室や誰にでもできるウォーキングなど、やはり体力づくりや健康増進を考えたメニューを中心に、スポーツ普及を実践しています。軽スポーツと呼ぶべき内容ですね。
林幹広 Jリーグができた25年前よりも社会が多様化していますし、超高齢化社会でもあります。そのぶんアクティブシニアの方も増えているので、高齢者の方ができるような体操やボールを使った運動が主になる。そういった教室に参加していただくことに意義を感じます。
――なるほど。Jリーグで試合をするトップチームを持つサッカークラブではあっても、実質的には県民に貢献するスポーツクラブになっているということですね。
林幹広 そうですね、全市町村で毎年必ず地域貢献活動をおこなうわけですが、そういう意味では、岐阜県全体を対象にしたスポーツクラブとして各地におじゃましていくというかたちです。広い岐阜県の各地からクラブの所在地まで来ていただくのはたいへんですから、私たちから出向いていくことによって、一緒に運動をさせていただこうと。
――出張キャラバンのイメージですね。他クラブだともっと狭い町単位での活動になりますが、岐阜県全域がホームタウンであることから独特のスタンスになっていると映ります。
鷲見有香 昨日も高山に、まさにキャラバン隊で出動して体操教室をしてきたばかりなんですよ。
林幹広  私たちが出向くことでタッチポイントが濃くなるとは言えると思います。喜んでいただけて絆が太くなるというのが実感です。
――他県だと、たとえば山形県でも庄内、村山、最上、置賜と地方が分かれていてアカデミーも複数あったりします。岐阜県もほんとうにそれぞれの圏域ごとにお国柄が強いと思います。
鷲見有香 そうですね、岐阜も圏域が岐阜、西濃、中濃、東濃、飛騨と分かれていて、やはり趣が異なります。
林幹広 これは以前、今西(和男)さんが言っていたことですが、スタジアムだと5圏域は関係ないと。いろいろな人が集まってFC岐阜を応援する、そういう環境ができると。それぞれに文化が違ってもFC岐阜というキーワードでいっしょに活動できる。
――なるほど。各地に赴いて健康づくりの役に立ち、週末は長良川のスタジアムに来てもらえれば、人の往来、循環ができますね。
林幹広 ホームタウン活動で地域に密着することによってチームアイデンティフィケーション(チームへの愛情)が高まるという研究結果が複数の論文で出ていまして、観戦行動につながったり、チームを自分たちの誇りと思えるようになりますね。
――Jクラブが町おこしをし、町にクラブを支援してもらう関係が理想ですが、そのサイクルはできつつある、と。あとはトップチームの成績次第でしょうか。
林幹広 事業も地域振興もそうですけれども、集客がうまくいっていても成績がよくないと前に進めません。クラブとしてはピッチ外とピッチ内の両輪で成長していかないといけないと思います。
――サッカー以外の活動はどうしているんですか。
林幹広 FC岐阜内には他競技の選手はいないので、県内で活動するオリンピック選手などトップアスリートの方といっしょに活動しています。
鷲見有香 「FC岐阜かけっこ教室」の活動に関しては私が担当しています。競技者としては陸上をやっていたので。実際の活動ではアシスタントに回り、コネクションを通じて来ていただいた和戸達哉選手(紀の国わかやま国体110mハードル1位)とともに実施しています。
林幹広 陸上競技関係者の話を聞くと、サッカー選手も正しい走り方を身に着けたほうがいい、と。足が速くなるし、体のバランスもよくなる、そういう効果があるのだそうです。
鷲見有香 走ることはどのスポーツにも共通していますので……たとえば、サッカーは片足でボールを蹴りますよね。走るときも片足ずつ蹴り出す。そういうバランスはすべての競技につながります。
――ウサイン ボルトも陸上とサッカー、二足のわらじを履くようになりましたからね。
林幹広 子どもにとって、足の速さは切実な問題なんですよ。だからアンケートで「いじめられないように、速く走れるようになりたい」という子どもの願いを聞いてからは、取り組みや意識を変えて走り方の指導に挑むようになりました。
――子どもたちをスポーツに熱中させるコツはなんでしょう?
林幹広 小学校低学年では鬼ごっこなど、体を使ったシンプルな遊びで運動の楽しさを実感してもらうことがいちばんです。年齢が上がれば上がるほど勝ち負けへのこだわりが強くなりますが、サッカーにしてもボールを蹴ることができて楽しい、シュートが入って嬉しい、そこからですから。楽しさを伝えることが一番大事ですね。そういう経験をしっかりとしないとプロ選手にもなれませんし、生涯を通してサッカーを楽しむこともできません。

◆できることはすべてやる

――地域振興とは、具体的に何をする活動なのでしょうか。
林幹広 概念としては地域活性化、あるいは地域再生のお手伝いということになります。地域の自治会や商店会などの単位で地域組織に特化して健康教室をおこなうこともそうですし、さきほど鷲見から話がありましたが、お祭りにおじゃましてアトラクションで盛り上げる、ということも含めてやっています。要するに地域のプロモーションを一緒にやりましょうということです。選手にPRをしてもらおうという狙いの「FC岐阜ホームタウン応援大使」もそのひとつです。市町村観光PRの内容を選手に発信してもらうことで裾野を拡げたい、と。
――やってみていかがでしたか。
林幹広 特によかったのは7月31日に実施したライアン デ フリース選手の川辺町訪問ですね。川辺町は観光がそれほどある町ではないのですが、今回、新しくブルーベリー農園がオープンしました。その農園をPRして欲しいということで、にメディアに取り上げていただくことで、町おこしのPRをお手伝いしました。
――なるほど。地域の組織単位なんですか?
鷲見有香 そうですね、瑞浪市さんだと駅前の商店街を活性化させようと「100円商店街」という催しを企画してイベントをされているんですが、そこにおじゃまして100円でできる遊びを一緒にやる、という感じです。
――社会福祉では、眼を引くところで「ぎふオレンジリボン運動」がありましたが、これは具体的には?
林幹広 これは児童虐待防止に関する啓発活動で、私のほうで担当させていただきました。参加者がたすきリレーで県内を走ってきたのですが、昨年は図書館がゴールだったところ、ことしは岐阜メモリアルセンター長良川競技場をゴールにさせていただいて、より多くの方に知っていただくことができました。FC岐阜には「子どもたちに夢を!!」という理念がありますので、福祉活動もたくさんあるなかで、子どもに関することは特に重視して取り組んでいます。
――ふだん気づきにくいことにも、FC岐阜を通じて関心を持っていただこうと。
林幹広 仰るとおりですね。合わせて、県内の児童養護施設を回るなどの活動もおこなっています。体を動かすことで児童のみなさんにもいい影響があるようです。
――こういうスポーツ普及の現場で大事なことはなんですか。声かけの仕方などで。
鷲見有香 無理をしないで続けてもらうことが大事なので、楽しくゲーム感覚で運動ができるような雰囲気づくりを心がけています。サッカー教室のミニゲームでもサッカーの最低限のルールだけ伝えて、良いプレーをしたらとにかく褒めますね。特に余計な指導はせず、自由にやってもらっています。
林幹広 プロの選手も小さいときの楽しい体験がモチベーションのもとになっていると思いますし、その根っこがすごく重要なのだと思います。よく小学生がボールに群がるように団子状態になっているサッカーを、ドイツは推奨しているのだそうです。ボールに積極的に関わることが重要だ、と。技術がつけば自然に拡がっていきますから。
――ところで、近年はいろいろな障がい者サッカーが発展して注目されていますが、FC岐阜でも取り組んでいるとか。
林幹広 はい、ひとつにはCPサッカーという脳性麻痺者スポーツの7人制サッカーを10年間くらい。
鷲見有香 そうですね、電動車椅子サッカーと同じくらいの期間取り組んでいます。
林幹広 CPサッカーに関しては昔から日本代表が岐阜に集まって練習をしているというつながりから、それを応援しようと始まりました。
鷲見有香 競技も協会も様々なので、まずは岐阜県内にご縁のあるところからやっていこうと。
――大学や企業との連携にも積極的ですね。
林幹広 サポーターの子どもたちが夏休みの宿題をスタジアムに持ってきて大学生に教わる、という企画はかなり好評でした。
鷲見有香 大盛況で反応がすごかったです。企業向けの活動ですと、太平洋工業株式会社さんで開催された社員向けのイベントにギッフィーとともに参加してアトラクションを提供、出し物で楽しんでもらうということがありました。
林幹広 健康づくりの延長で肩こりを直したいという要望があればチームのトレーナーが出張したり、フットサル大会でビジネスマッチングを図ってもらったりと、できることはなんでもすべてやりますので、気軽にFC岐阜に声を掛けていただきたいです。
――いろいろとうかがってきましたが、まさにFC岐阜がかすがい(木材をつなげる大きな釘)となって県内を結びつけ、元気にしていけるかを担っているのがホームタウンのお仕事だとよくわかりました。本日はありがとうございました。

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