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『ジュニオール』が提言する革命的サッカー思考に迫る! 担当編集・駒林さん×ライター後藤対談【コラボ作品Special Talk】

 いよいよ最新3巻が発売となった漫画『ジュニオール』。昨年10月28日のJ2第39節ジェフユナイテッド千葉戦でのコラボイベントも記憶に新しいが、あのときの販売会で扱ったのは第1巻。以後、2カ月に一度のコミックス発刊ペースで、ストーリーは新生チームとなった可児三が高校総体予選に出場するところにまで辿り着いた。チームづくりから初戦までを描く1巻から3巻の内容はJリーグ開幕を控えたこの時期にシンクロしてまさにぴったりといったところ。そこで私、後藤がコミックス全巻と少年チャンピオン最新号までを読んだ感想をもとに、『ジュニオール』独特の面白さとその背景について、同作品担当編集の駒林歩さん(秋田書店・週刊少年チャンピオン)と語り合ってみた!

週刊少年チャンピオンの駒林さん。 イラスト/カラスヤサトシ

ぎふマガ! の後藤がお相手をさせていただきました。

◆最初は小編だった!?

先週は『ジュニオール』の書評を書かせていただきましたが、今週は秋田書店の担当編集駒林歩さんにお越しいただき、より深い内容のお話ができればなと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします!

『ジュニオール』は一風変わったサッカー漫画ですよね。どういう成り立ちなんですか?

もともとのアイデアは灰谷音屋先生から上がってきたものでした。月例の新人賞への応募作品で、それは冒頭で五十嵐ジュニオールが披露したスーパープレーを切り取ったエピソードだったのですけれども、砂遊びばかりしている変わり者が超絶的なテクニックを垣間見せるという小編で起承転結がなかったせいもあり、その時点での評価は芳しくありませんでした。でも拡げていったら面白いだろうという意見が出て、作り込んでいくことになったんです。

それは駒林さんが言い出したんですか?

いえ、主にそのときの担当である現編集長の意見でした。私もそうですが編集長もサッカーが好きで、スポーツが抱える問題についても考えており、そういう意識を加えていきました。たとえば、主人公格の志摩(晃)も五十嵐も指導者によって嫌な思いをしたという過去がある。いま、体育会系の問題がいろいろ出てきていますけれども、やはり逆らえば試合に出られないですし、服従するしかない。私自身、部活の閉塞性を感じながら育ってきましたし、それは共感する部分があります。歪んだ常識に染まったまま続けていく背景に、権威なりへの恐怖があり、そうした構造が嫌で部活を辞めていく人間は何人もいました。編集長もそのひとりで、指導者に恵まれていたらもっとサッカーをやれていたのになという想いがある。そういう想いを作品に込めたんです。

深いですね。

1巻の帯に「さようなら、高校サッカー。こんにちは新高校サッカー」とありますが、10代の選手が自立していわば旧レジームを打ち破っていく、そんな「子供たちの王国」というコンセプトが形作られました。2巻の後半における「可児三☆大会議」でその意志を宣言するわけですが、はっきり言うと2巻を費やしてもなお、まだ物語が本格的に始まっていない状態なんですよね。

まあでも、この1~2巻は、これはこれで従来のサッカー漫画にはなかった、かなり読み応えのあるパートだと思います。

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