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大木監督が掲げる旗のもと、南国の新興勢力を迎え撃て【J2第4節プレビュー】

 

いまやFC岐阜の看板となりつつある2トップ。周囲と連携してさらに精度を高めていきたい。


目の前の試合にかける覚悟を説く大木武監督。その心意気は選手、スタッフの隅々にまで行き渡っている。


 3月17日、FC岐阜は岐阜メモリアルセンター長良川競技場でJ2第4節に臨み、鹿児島ユナイテッドFCと対戦する。
 鹿児島を率いるのは、昨年までFC琉球の指揮官だった金鍾成監督。琉球でブレイクスルーを果たした富樫佑太にとっては恩師とも呼べる存在だ。その富樫は「金鍾成監督と3年間一緒でしたし、監督のもとで去年たくさん点を獲ることができたので、今年も成長している姿をぜひ見せられたらいいなと思います」と、再会の舞台がやってくる日に胸を躍らせる。
 高校卒業後スペインに渡り、再び日本の地を踏んだ富樫が2015年に加入したクラブが琉球だった。翌16年、金監督が琉球の指揮官に就任。ボールを大事にする攻撃的なサッカーが浸透してチームは強くなり、J2昇格とJ3優勝を果たした。そして16年からゴールをマークしはじめた富樫は18年に飛躍、16ゴールを挙げて日本人では得点数1位となった。
 そして今シーズン、金監督はライバルの鹿児島へと所属先を変え、富樫は攻撃的なサッカーという点では一脈相通ずるところがある岐阜へとやってきた。
 金監督は鹿児島で、やはり琉球でそうしていたようにボールを支配する攻撃サッカーを志向し、富樫は切り換えの速い大木監督のサッカーに適応しようとしている。
 互いに場所を変えながらこれまでの延長線上にある理想を掲げての戦い。敵同士に別れて激突する両雄にサッカーファンの耳目が集まる。
 
 なお、余談になるが、首位を走る琉球を現在率いているのは樋口靖洋監督。昨シーズンのJ3では琉球に次いでポゼッションにこだわるサッカーをしていることで有名な、Y.S.C.C.横浜の指揮官だった人物だ。
 一本筋の通った補強で昨年までとの連続性を持たせている琉球もさるもの、躍進の原動力となった金監督が去っても、近い方向性で進歩をつづけているのだ。この鹿児島と琉球には、サッカーの思想において岐阜のライバルとなっていきそうな気配が漂っている。
 
◆鹿児島のサッカーと岐阜のサッカー
 
 では、

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