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市丸瑞希の緊急補強でチーム運用の改善を図るFC岐阜、9試合ぶりの勝利を狙う【J2第12節プレビュー】

 

兄である宏希と戦う日を迎える風間宏矢。広い範囲を動くプレーでボールを引き出し、チャンスを演出していきたい。©FC GIFU


 負傷離脱者がじわじわと増え、戦術練習の実施にも困難を伴うようになってきたFC岐阜。緊急補強に動くのではないか――と書こうとした矢先に市丸瑞希の加入が決定した。
 ガンバ大阪からの移籍だが、出場していたのはガンバ大阪U-23である。今シーズンは4月26日のJ3第7節まで全試合に先発フル出場している。すぐに稼働できる状態だ。
 ウインドーが閉じている期間の補強には自由契約になっている選手のテストを経ての獲得や、大学生・高校生の特別指定もあるが、Jリーグにすぐフィットできるという保証はない。その点、移籍させるも所属元に戻すもウインドーに左右されない育成型期限付き移籍であれば、上のカテゴリーからシーズン中の若手選手を連れてくることができる。すばやく獲得に動き、交渉がまとまったようだ。
 補充選手の獲得は強化部に任せればいい。現場はこの市丸を含む現有戦力で目前の試合に集中するのみだ。
 今週、さっそく練習に合流した市丸は「少しでも早く試合に出たいと考えています。まずはチームを勝たせたい、自分の力で勝利に貢献したいという気持ちです」と、出場の可能性も見越して準備を整えている旨を語った。ベンチ入りするにしろしないにしろ、中盤の層が極度に薄くなっている現状では、一定以上の能力を持つ選手が一枚加わったこと自体が心強い。
 
◆主力流出もJ2レベルの選手層を誇る琉球
 
 一方、開幕から3試合が経過した時点で中心選手だった中川風希を横浜F・マリノスに引き抜かれた琉球は、さすがに首位独走のままとはいかず、少しずつ順位を落としている。それでも粘り強く引き分けを重ねて、首位の水戸ホーリーホックまでの勝点差は6。プレーオフ圏の一歩手前にいる。昨オフに守護神の朴一圭がマリノスへ、16ゴールの富樫佑太が岐阜へとそれぞれ移籍したが、J2に見合った戦力を獲得、維持している。
 特に注目されるのは中盤の3人だ。沖縄県出身で、かつて北海道コンサドーレ札幌やFC東京で活躍した上里一将は、パワフルな左足を持つレフティーモンスター。彼が中盤の底を務めるその前に、黄金期の大分トリニータU-18が輩出したひとり越智亮介と、風間宏矢の兄である風間宏希が位置する。弟の宏矢が前目で宏希がボランチタイプという印象だが、

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