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消化不良のまま終わっては悔いが残る。いまこそ化学反応を起こすとき【J2第33節レビュー】

 
 水戸ホーリーホックに比べてFC岐阜のクオリティが上がっていかない。その原因を北野誠監督は『意識』だと断じた。
「引くこと、守ることが恥ずかしい? 格好悪い? そんなことを思っているうちは勝てないと思うし、泥臭くてもいいから勝点を獲りにというところを、もっともっと見せてほしいと思います」
 そして、返す刀で自らも斬った。
「それを見せられるように言っていかないといけないと思います。自分も含めてがんばっていきたいと思います」

 必死の想いで鹿児島ユナイテッドFCから勝点3をもぎ取った栃木SCの試合を観たあとでは、この言葉には一定の正当性があるようにも感じられる。
 ただ、この“泥臭さ論”は水戸戦を控えた練習後の取材でも口にしていたものだ。選手に伝えてはいたが、浸透しきらなかった、あるいは選手は理解して実践したつもりだが監督には十分ではないように見えたという面もあるのではないか。

 試合後、前田遼一は北野監督の反応に対してこう言っていた。
「今週の練習からそういう(泥臭く戦おうという)意識でやってきましたし、今日の試合が始まる前にもそういう話があって、みんなでそういう意識でやっています。勝点を1でもいいから獲って帰ろう、と。やっている選手はそのイメージでやっていると思います」

 体のどこかに当ててゴールへ押し込もう、なんとかしようという気持ちは、塚川孝輝のプレーによくあらわれていた。後半43分、フレデリックの左足のクロスに対してオーバーヘッドキックでのシュートを試みたのは塚川だった。
「この状況なので、

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