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ラスト30秒で沈み自力残留の望みを絶たれたFC岐阜、残り4試合にすべてを懸ける【J2第23節(順延分)「鹿児島ユナイテッドFC vs. FC岐阜」レポート~阿部正紀、藤谷匠、村田透馬、北野誠監督】

 
 10月30日、FC岐阜は白波スタジアムで悪天候により順延となっていた未消化のJ2第23節に臨み、鹿児島ユナイテッドFCと対戦。0-1で敗れた。
 もし勝っていれば第13節でツエーゲン金沢に敗れ22位に転落して以来、25節ぶりに降格圏から脱出し、自力での残留が可能になるところだった。引き分けでも、鹿児島との3ポイント差を維持したうえで栃木SCを抜き21位に浮上できた。
 しかし後半アディショナルタイムに失点。鹿児島との勝点差は6に開いてしまった。
 残る相手は徳島ヴォルティス、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府、東京ヴェルディ。残留争いをする相手チームとの直接対決はなく、当該チームとの勝点差をめぐる駆け引きもなくなる。
 引き分け狙いをする必要がなくなる以上、すべての試合で3ポイントを狙うしかない。

◆自らの責任を強調した北野誠監督

 拮抗した試合だった。岐阜も鹿児島も粘り強く守り、積極的にフィニッシュを狙った。バランスが傾いたのは最後の30秒間だけ。岐阜の選手たちはフレッシュなルカオに跳ね飛ばされ、シュートにいたる花道をつくってしまった。
 両チームの選手たちが疲れてくる後半に攻撃のカードを投入するというプランも似ていたが、ルカオのパワーに屈した岐阜が敗れる格好になった。

厳しさを漂わせながら、努めて冷静に話す北野誠監督。

 北野誠監督は「自分の力のなさを実感しております。試合も、差はなかったと思います。決めるか、決めないかの差もなかったと思います。そのなかでしっかり勝たせてやれることができなかった自分の力不足、それを非常に申し訳ないと思います」と言い、自らの責任を強調した。
「決めるか、決めないかの差もなかった」とは、試合全体を通してみれば決定力の差もほとんどなく、翻って力の差もまたほとんどなかったという喩えだった。ルカオのゴールを除けば、鹿児島のシュートはその多くが枠に飛んでいなかった。
 そして「鹿児島さんは最後のシュートもそうですけれども、思い切りがよかったと思います」と、僅かな差の中身を詳しく説いた。
「こういう試合ですから、鹿児島さんもいつも以上に、アグレッシブに守備をしていた。個の能力では間違いなくウチのほうが上だったと思いますが、一歩というか半歩遅かった。特に前半、シュートできるところを、ちょっと溜めてからシュートを撃ったり、またはパスを選択したり。そういうところが今日の試合の分かれ目だったのかと思います」

◆諦めない阿部正紀、バンディエラの矜持

「何が起こるかわからないし、

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