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橋本和と永島悠史を失いバランスを欠いた後半に2点を奪われ痛い黒星。試合運びの問題が明確化【J3第10節「SC相模原vs.FC岐阜」マッチレポート】

 

粟飯原尚平のゴールで同点に追いつき、逆転の気配が漂ったが……。 ©FC GIFU


 J3第5節から第7節までの3連勝で9ポイントを積み上げたFC岐阜だったが、第10節ではSC相模原に1-3で敗れて直近3試合で得た勝点はわずかに1。完全なる足踏み状態に陥った。
 8月15日、相模原ギオンスタジアムに乗り込んだ岐阜は前半ボールを支配しながらも27分にセットプレーで先制を許し、ここでようやく目覚めたかのように、この日が初先発となった大西遼太郎のパスから粟飯原尚平が切り返し、相手ディフェンスを置き去りにしての左足シュートを決めて同点に追いついた。しかしその後もあった32分の高崎寛之のPK、35分の粟飯原のゴール前正面でのシュートなどのチャンスを決められず、前半は1得点止まり。優勢の時間帯に勝ち越せず後半に点を獲られるという第9節と同じ轍を踏み、敗れ去った。
 パスをつなぐということは、引っ掛けられてカウンターを食らうリスクと紙一重。ずっとそれで押し通せる自信がないかぎりは、使いどころを絞らなければならない。もしボールを保持する時間帯でゴールを奪うことが出来なければ次の時間帯では一度構える守備に移行して様子を見るなど、メリハリをつけた試合運びが必要になってくるはずだが、そうしたゲームコントロールが効いたフシはなかった。
「ハーフタイムに橋本と永島がけがで交代した」「バランスを失った。前半は左サイドを攻めることがで出来ていたのですが……」というゼムノビッチ ズドラブコ監督の嘆きには少々同情の余地がある。現状、このふたりを欠くと痛いのは確かだ。しかし、かと言ってそれで質を落とし攻守のバランスがとれなくなるようでは困る。
 

町田ブライトが途中出場。 ©FC GIFU


 対照的に相模原は不用意にボールを持たず、出来るだけ隙を見せないようにして岐阜の隙を衝こう、ボールを奪い取れる射程圏内ギリギリに捉えたら接近しようという慎重さと忍耐強さが見て取れた。ダメ押しの3点目を決めた夛田凌輔は、粟飯原のゴールで同点に追いつかれたあとの時間帯を「ちょっとバタバタしてしまった部分もあったが、チームみんなでまとまってがまんした」と言っていたが、岐阜に必要なのはこのようにある戦い方を適切に運用しようという意識なのではないか。
 大西は「自分たちがよくない状況のときに

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