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厳しい内容ながら新布陣移行後の初勝利。チーム内競争で士気を昂揚させた石川大地と高崎寛之のゴールで逃げ切りに成功【J3第13節「FC岐阜vs.Y.S.C.C.横浜」マッチレポート】

 

見たか! 18番渾身の一撃が勝点3を引き寄せた。 ©Kaz Photography/FC GIFU


 竹田忠嗣をアンカーに置いた4-1-4-1の新布陣“タダシステム”はJ3第11節福島ユナイテッドFC戦でさっそく威力を発揮、前半45分間を終えて2点リードとなり完勝ムードが漂ったものの、雷雨のため試合は後半開始時点で中断。つづく第12節ブラウブリッツ秋田戦も中止となり、戦術的な転換点を迎えたFC岐阜はチームづくりの成果を確認しえないまま、9月2日、ホームの岐阜メモリアルセンター長良川競技場でJ3第13節に臨んだ。
 迎え撃つ相手はY.S.C.C.横浜。順位を見れば与し易しと思いたくなるところだが、得点と失点がともに多い戦い方は不気味だ。試合後の会見でゼムノビッチ ズドラブコ監督は勝利チームの人間とは思えない厳しい面持ちで相手チームを振り返った。
「相手は(順位が)上に行くことも下に行くこともないチーム。しかもけっこういい選手が揃っている。負けても次、次とチャレンジする、すごくやりにくいチームです。点を獲られるけど、点を獲ることは獲る、そういう相手はすごく難しい」
 

川西翔太の今シーズン3点目となるゴールで先制。 ©Kaz Photography/FC GIFU


 ゼムノビッチ監督が言うように、難しい試合になってしまった。前半6分に川西翔太のゴールで先制した時点では、相手の守備は緩く、複数得点も時間の問題だろうと思えた。しかし町田ブライトも粟飯原尚平も追加点のチャンスを決められず、前半38分、直接フリーキックで追いつかれる。1-1。後半3分にはピーダーセン世穏に決定的なシュートを許し、松本拓也のセーブで事なきを得たとはいえ、肝を冷やした。
 それでも全体として岐阜が主導権を握る展開は変わらなかったが最初の10分でスコアが動く気配がないとなるとベンチも早めに動かざるを得ない。後半12分に高崎寛之と石川大地を投入した。
「もっと攻撃的に行く狙いでした。高崎寛之の高さを活かそうと思いました。センタリングを多く入れたかった」(ゼムノビッチ監督)
 

精度の高いクロスはJ1級。橋本和のそれが2点目に、そして柳澤亘のクロスが3点目に結びついた。 ©Kaz Photography/FC GIFU


 この狙いは当たった。飲水タイムを挟み、

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