No.9の哲学――監督の要求とチームの戦い方に沿いながらポストの役割を果たし受けてからのフィニッシュでゴールを狙う山内寛史のフォワード観【コラム】
Jクラブユース最高峰のリーグ戦、高円宮杯プレミアリーグで、先日FC東京U-18が浦和レッズユースに勝利を収める試合があった。浦和ユースはトップに似てボールを動かすことが得意なチームであり、これを自由にやらせないために2トップが90分間相手ディフェンスを追い回して得た勝利だった。得点はわずかに1。前線守備のタスクが大部分を占めるため、優秀なストライカーが終始チェイシングをするなかで全知全能を振り絞って得たこの1点ですら貴重なものだったと言っていい。
◆守備に関わったうえで特長を発揮する
フォワードの選手にどのような役割を与えるかは、監督の考え方やチームの戦い方によって異なる。高い位置に残り、出来るだけ守備をせずに浮遊し、シュートに備えて力をためておけ――と指示をすることもあれば、冒頭に記したエピソードのように守備に全力を傾注してまずは抑えろ、そのなかで厳しいかもしれないがなんとか1点を獲れ――と要求することもある。現代サッカーでは後者が多くを占める印象がある。
山内寛史は、今シーズンのFC岐阜は後者だと解釈したようだ。彼はこう言っていた。
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