FC岐阜、社長交代。宮田博之会長が語る前職辞任の理由と、小松社長が描くこれからの姿【レポート】
12月9日、FC岐阜は代表取締役社長の交代を決議。宮田博之代表取締役社長が取締役会長に、小松裕志取締役GMが代表取締役社長に、それぞれ就任した。また翌10日には記者会見を実施。社長交代の意図などについて宮田会長と小松社長が語った。
◆宮田会長の決断
宮田会長が前職に就いたのは2015年12月。以後、2016シーズンから2021シーズンまでを戦いながら経営の健全化に取り組んできた。
なぜ社長の職を辞するのか。宮田会長によれば、社長の交代を考えたのは、今季最後の2試合を残してJ2昇格の可能性がなくなったときだという。「ファンサポーターのみなさんの期待を裏切ることになってしまい、誠に申し訳ない」。その気持ちがよぎった。
「経営は発展的に今日まで進んできていると理解しています。お客様の数もJ3への降格とコロナ禍の制限がある中で半減しているのは致し方ないが、安定してJ3ではトップに位置しています。
けれども、残念なのはチーム成績がずっと低迷してきたということ。20位前後、一番よくて17位ということでJ2時代が過ぎましたし、J3においても2年連続6位。これには6シーズンの間、社長を務めてきた者として責任を感じています。したがって2022シーズンを迎えるにあたり、ここは思い切って辞任をし、次の新しい社長にバトンを渡すべきと考えました」
◆小松社長の決断
GMだった小松氏が社長職を引き受けるにあたっては次のような想いが去来したという。
「オール岐阜ということで42市町村すべてがFC岐阜のために携わり、関わり、応援してくださっている。本当にすばらしいポテンシャルがある──と言ったら失礼かもしれませんが、非常に面白いクラブだと感じています。みなさんからこのクラブを強くしたいという想いが伝わってきて、私は岐阜の人間ではないけれども、この岐阜が大好きになってこのクラブをみなさんと一緒に変えたいと思ったので引き受けました」
宮田会長が辞任の理由に挙げたトップチームの低迷が目下の課題だ。「まず強化するべきはトップチーム」と、小松社長もそこは明確にした。ピッチ内の実力が伴わなければクラブとしてのミッションである町おこしの達成もおぼつかなくなってくる。すべての基盤としてトップチームの強さがあるという認識だった。
(残り 2043文字/全文: 3113文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ