「football fukuoka」中倉一志

vs.鹿島 試合終了後の監督コメント

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試合:2015Jリーグ・スカパーカップ 福岡vs.鹿島
日時:2月4日(水)14:00キックオフ
会場:KIRISHIMA ハイビスカス陸上競技場
結果:福岡0-2(前0-2、後0-0)鹿島
得点:[鹿島]高崎(7分)、山本(38分)

Q:今日の試合を振り返って総括をお願いします。
「J1の鹿島アントラーズという昨シーズンの上位チームと試合をさせていただいて感謝しています。その鹿島に対して、アビスパ福岡がどこまでやれるのか、そして、まだ始動して2週間ちょっとなので、コンディション、ゲーム体力という部分で現時点でどこまで仕上がっているのか、それを見るには非常にいい機会だったので、そこをまずは知りたかったなというのがありました。その中で上手くいったこともありましたし、まだまだ改善しなくてはいけないことも、たくさん出たのではないかなと思っています」

Q:チームの現状について、どのように感じられたのか、そして、いい点、悪い点について具体的に教えてください。
「ここまで、誰1人として90分間の試合をやっていませんが、ゲーム体力的な部分は少しずつ時間が延びてきていますし、今日は90分間やった選手もいますから、仕上がり具合というのは順調に来ていると思います。試合の内容は、守備のところに時間を割きながら、しっかりとブロックを作った組織的な守備というところを意識して練習をこなしてきましたが、ある程度、意図した守備が出来た時間も多かったと思います。もちろん、鹿島さん相手なので、その裏を突かれて何回もピンチがありましたし、失点しているので、それは反省点として、次につなげていきたいなと思います。また、攻撃のところでは、自分たちが狙いを持っている攻撃が出来ている時間帯もありましたけれど、逆に反省点として、攻撃に思うように人数が割けなかったり、奪ったボールをすぐに相手に渡してしまったりということも含めて、まだまだ改善すべきところはたくさんあるのかなと思います」

Q:どのような守備組織を作られるのか。そのスタイルに対する手応えを教えてください。
「今日は3バックというか、5バック気味のシステムで、ある程度ブロックを作って、ゾーンを張りながらという守備になりましたし、若干引き気味と思われるような形になりましたが、そこは力関係もあるので仕方がないと思っています。ただ、その中で、ブロックを敷いた守備から、アグレッシブに自分たちからボールを奪いに行くということで言えば、そういうアグレッシブさは今日は足りなかったと思います。その辺の精度を高めていきたいなと、守備のところでは特に思っています。また攻撃は、奪ったボールを、いい形で素早く攻める場合と、ポゼッションをした形で主導権を奪ってボールを回す場合を使い分けることが理想とする形ではあるので、その辺の精度を高めていきたいと思います」

Q:守備の精度は上がって来ているように見受けられますが、それを攻撃につなげるという点では、あまり上手く言っていなかったように思います。
「守備の所を重点的にやると、今度は攻撃のところがというのもあると思いますし、もちろん、相手が鹿島さんだという力のあるチームであるということもあって、攻撃が単発で終わってしまう、プレッシャーをかけられた時に、どうしてもビルドアップとかが弱気になってしまうというところは修正していかなければならない所だとは思います。もちろん、選手の配置とか、組み合わせを変えて修正していけるところもあると思いますけれども、攻撃のところのビルドアップの部分で、チームとして修正していかなければいけないところもあると思います。今日は、自分たちがボールを持っていることが、逆にピンチになっているようなことが何度かありましたから。どんどん、バックパスして、バックパスして、GKのところまで行ってしまうというようなところは、以前のトレーニングマッチの時からも問題点としてあったので、チームとして修正はしていきたいと思いますね。後半は落ち着いて、ボールをしっかりと動かせるようにはなったと思いますし、サイドで起点を作れるようにもなったので、攻撃のバリエーション、質は、少しはボリュームがあったとは思います。でも、まだまだですね。もちろん鹿島さんが相手なので、そんなに上手く行くとは思っていなかったですけれども、チームとしては前向きに捉えられる内容だったかなと思います。負けはしましたが、みんなに自信を持ってもらいたいと思います。いい時間帯もあったと思いますし、鹿島も困っていたように思いますし、そこは評価できる部分ではありますね」

Q:早い時間に失点してしまいましたが、その場面は、どのように捉えていますか?
「ディフェンスライン的には人数が足りていたと思いますが、ボールを奪われてからの速攻という形で、両サイドを上手く使われてしまったというのがあります。1点目は相手の選手をほめなければいけないような素晴らしいシュートでしたけれども、やはり、J1のレベルだと、あの場所からでもしっかりとゴールを決めてきますから、まずはああいうシチュエーションにさせないことが前提だと思うし、それは我々の反省点として活かしていかないといけないと思っています。レベルの高いチームに少しでもスペースを与えると、決められてしまうので、その辺は反省点ですね。ただ、時間帯も早かったですし、そこから自分たちのサッカーを、もう一度、やり直す時間はあったかなと思います」

Q:守備のところでは、ハーフタイムに、具体的にどのような指示をされたのでしょうか?
「ボランチのところはしっかりと潰しに行くというところと、ラインを引きすぎていたところがあったので、自分たちでアグレッシブにボールを奪いにいけるときは、ラインをもう少し高い位置へ上げようということ、それと、SBに城後と(平井)将生が引っ張られて下がってしまったので、マークの入れ替わりをハッキリやるということです。人を代えたところもあります。自分たちがボールを保持できればラインも上がるし、けれど、ボールの奪われ方が悪いと、ズルズルと下がってしまうものですが、後半は高い位置までボールが運べて、奪われたとしても相手のゴールに近いということで、すぐにはピンチにならないというところがありましたね」

Q:今日は3-4-3というか、5-4-1というか、そういうシステムでしたが、今後、システム的に広げようというお考えはあるのでしょうか?
「もちろんです。このシステムでシーズン通してやっていくわけではありません。始動して1週間は4-4-2でやっていましたし、これからも両方やれるように準備はしていきます」

Q:4バックから3バックにしたのは、鹿島戦に向けての形ということだったのでしょうか?
「いえ、両方できるようにというプランは最初から自分の中にありました。先週の福大とのトレーニングマッチに向けて3バックで準備をして、それを福大戦で試して、その流れで、鹿島に対してどれだけできるかを試したかったので。それがいい攻撃につながれば、より良かったんですが、どうしても時間やボリュームという点で、今日は少なかったので、その辺は、どっちがいいかなというのを考えながらやっていきたいと思います」

Q:改めて今日の試合の収穫と、印象に残る選手がいたら教えてください。
「収穫というのは、先ほども言いましたけれど、ゲーム体力が徐々に上がって来ていますし、90分間やった選手もいますから、そういう意味では、残り1か月ある中で、みんな早い仕上がりをしてくれていると思います。また、誰がというのではなくて、いろんな選手を、いろんなポジションで試していますし、組み合わせという意味で、攻撃陣も、ディフェンス陣も、どのような組み合わせがいいのかというところを、試合の中で見れたことが大きな収穫かと思います」

Q:このキャンプに臨む意気込みを教えてください。
「Jリーグとやった試合は今日が初めてでしたし、しかも相手が鹿島さん出ということでしたから、その中で、負けはしましたけれど、チームとしてやろうとしていることがたくさん出来たこともあるので、前向きに我々は捉えていますし、選手にも、そのように伝えました。これから1か月、チームとして、もっと、もっとレベルアップ出来るように心掛けていきたいし、開幕にしっかりと照準を合わせて、チーム作りをしていきたいと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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