「football fukuoka」中倉一志

負けられない試合(末吉 隼也)

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内容:練習後の共同囲み取材
日時:2015年4月8日(水)
場所:雁の巣球技場

◎末吉 隼也選手;
Q:次節は大分とのダービーです。特別な想いがあるのではないでしょうか?
「大分にはお世話になりましたし、去年は、ほぼフルで試合に出させてもらったし、J1で出られなくて、悔しくて、自分のプレーを取り戻そうと、大分で1年間頑張ったつもりです。そこで結果が出なかったのは悔しいですけれども、一緒に戦ったメンバーも多く残っていますし、そのメンバーには負けたくない気持ちがあります。また、一緒に順位を上げていって昇格争いをすれば、もっと、もっと九州が盛り上がると思うので、そういった意味でも負けられない試合だと思います」

Q:攻撃がシンプルになってきた分、中盤でボールを引き出すことが少なくなってきていて、監督はそれを増やしたいと言っていますが、ボランチとして、どのように組み立てたいと思っていますか?
「まずは、ディフェンスがボールを持った時に一番前を見るということをシンプルに考えることは大事なことだと思っています。そこを見なくなったら、相手が前向きに自分たちにプレスをかけてくるので、そこでひとつ飛ばすのは悪くないことだと思うし、そこを見ることで自分たちがフリーになったりするので、そういった優先順位を、いまはハッキリとさせられている思っています。そういった部分を活かしつつ、自分たちが空いた時にいかにボールを引き出すかというところですよね。前半の入りとしては、シンプルに前線にボールを送ることが出来ていると思うので、それが落ち着いた時に、いかにボールを引き出すかが、いまの課題だと思います。そういったところを練習中から意識して、自分たちが空いている時は、ボールを入れてほしいと言っていますし、攻撃が単調にならないように、裏を狙ったり、足下に付けたりというメリハリというか、相手の裏をかくような攻撃を、もっと増やしていけば、もっとボールは回るのかなと思います」

Q:相手の裏をかくという意味では、水戸戦のゴールは、まさに末吉選手がワンタッチで相手の裏をかいたことで生まれました。
「徐々に、試合の中でも何回か、いいリズムでボールを回してゴールまで行けている部分があるので、そういうプレーを、もっと出していければと思います。あのゴールが決まったシーンでは、1人、1人が少ないタッチでボールを回すことが出来ましたが、ボールを持っている選手が顔を上げているタイミングで動き出せているからこそ、ノッキングせずにワンタッチで回すことが出来たと思っています。そういったタイミングは、徐々に合ってきていると思うので、そういったプレーを徐々に増やしていければいいと思います」

Q:ああいう形のゴールが増えるとチームの幅も広がりますね。
「FWが外に流れた時に、ボランチが2列目から入って行けるというのは、いい距離感で出来ている証拠だと思うし、空いたスペースに次の選手が入っていくというのは、いいリズムでボールを回せている証拠なので、そういったプレーでも、チャンスがあれば自分も飛び出していけるだろうし、そういったバランスが大事だなと思います」

Q:昨年の大銀ドームで行われた福岡との試合のプレーぶりが強く印象に残っていますが、あの時のような気持ちの高ぶりはありますか?
「特別に高ぶっているという感じではありません。あの時は、自分はずっと準備していて、けれども、なかなかチャンスがない中で、久しぶりの先発という、やっときたチャンスだったので、やることが整理できていたというか、準備してきたことをすべて出そうという気持ちでやっていました。今度の試合でも、あの時のようなアグレッシブなプレーを見せられればいいのかなと思います」

Q:大分サポーターの反応は気になりますか?
「大分サポーターは、結構温かいですからね。外に出て行った選手にもブーイングではなくて拍手をしてくれるサポーターだし、試合が終わってもコールをしてくれるサポーターで、去年1年間大分にいて、すごく選手の事を思って応援してくれているサポーターだなと思っていました。でも、そのサポーターを黙らせるくらいのプレーをしたいですね」

Q:大分は、いま状況が悪いですけれども、どのように見ていますか?
「悪いと言っても結果が出ていないだけで、選手はいますし、前線にはすごく能力の高い選手がいるので、結果が出れば、ここから上がってくると思います。間違いなく、あの順位にいるチームではないので、勢いをつけさせないように、自分たちが連勝していければいいかなと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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