「football fukuoka」中倉一志

結果を出して帰ってくる(井原監督)

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内容:練習後の共同囲み会見
日時:2015年5月28日(木)
場所:雁の巣球技場

◎井原 正巳監督;
Q:久々の敗戦でした。メンタル的な部分については会見でも話されていましたが、試合の内容という点では、選手たちに、どのようにお話されたのでしょうか?
「割り切って守備のブロックを作ってきた相手に対して、崩すのにてこずったところがありました。その中で、カウンターに対してのリスク管理をしていたわけですが、ワントップ気味のアンドレアに、かなり起点を作られて、リスク管理をしていた割には、やられそうになるシーンがありました。もっと徹底して、攻撃の芽を摘んでおかなければいけなかったかなと思います。前半は、シュート1本しか打たれていないので、シュート数という意味では問題はないのですが、危ない場面は何度かあったので、その辺は反省点になると思います。また、後半も含めて、1対2の状況で守っているにも拘わらず、相手に優位な状況で攻められてしまう場面が何度もありました。止めるなら止める。奪いきるなら奪いきるということを徹底していかないと、次の大宮も含めて、もっと(讃岐よりも)上位の相手との対戦では厳しいと思います。リスク管理している意味を理解して、試合の中で、みんながしっかりと実行出来るようにしたいと思いますね。ただ、何度かいい形もありましたし、こじ開けることは出来ませんでしたが、ワンタッチを使って、相手の背後を狙って3人目が飛び込んでいくような、イメージしていた攻撃のアイデアは何度か見られましたし、惜しいところまでは行っていたと思います。最初に失点したことで、相手の守備意識がより高まったのも、難しくなってしまった要因だと思いますが、守りを固めた相手を崩せないのは我々の今の課題だと思うので、改めて、その課題を見つめ直さなければいけないという意味では、いい機会になったのではないかと捉えています。次節の対戦相手の大宮は首位のチームですから、チャレンジャー精神を持ちながら戦うことが出来るので、モチベーションは否が応にも上がりますし、気持ちもすぐに切り替えられるので、そういう意味では良かったと思います。アウェイですけれども、しっかりと地に足を付けて戦って、勝点を取って帰ってきたいと思います」

Q:磐田、C大阪は自分たちのやり方を押し通してくる相手ですけれども、大宮は守備で作りながら、その中で自分たちのストロングを出してくるチームです。
「ずっと4バックのチームとやっているので、そのイメージには選手たちも慣れて来ていると思います。その中で、大宮は守備も非常に堅いし、個の能力も高い選手が揃っているので、そこはしっかりと抑えていきたいと思いますね。でも、攻撃に出てくる時の形は、磐田とかに似ていると言うか、両サイドの攻撃参加は強力なところがありますし、2トップがどのようなメンバーで来るかによりますけれども、経験もあるし、力もあるし、上手さもあるし、ムルジャがくれば両方持っているし、誰が来ても厳しい相手だと思いますが、そこもしっかりと抑えたいですね。また家長を中心に、速攻も、遅攻も出来るチームで、家長は掴みづらい選手ではありますが、そこのところも抑える必要があります。両サイドも、泉澤を含めて、かなり切れがあるので、サイドをしっかりと抑えないといけないというのも、大宮対策としてはあります。ただ、システムがハッキリしているので、あと2日ですけれども、大宮のやり方というのもしっかりと踏まえて、その上で戦いたいと思います」

Q:いろんな選手が点を取っているチームですけれども、大宮の攻撃には、どのような印象を持たれていますか?
「こちらも、両サイドの選手が誰が来るのかというのもあると思いますが、加えて、両SBも非常に強力ですし、サイド攻撃が機能するチームでもあります。特に家永がアクセントや、タメを作り、攻撃の舵を握っているようなところもあるので、そこは抑えないといけないかなと。ただ自由人のように前に張っているわけではないので、うちとしては、状況によって抑え方を考えることになると思うので、マンツーマンに着くような形ではなくやろうかなとは思っています。岐阜の時は、そういう中でマンツーマンをはがして大量得点を奪っていますから、そこは組織として守らないといけないと思いますね。攻撃に関しては、いろんなバリエーションがあるチームで、決定力のある選手もいるし、カウンターから、遅攻から、サイド攻撃からと、攻撃の所は全てストロングが揃っているチームだとは思います。けれども、うちも勇気を持って戦いたいと思うし、そういう相手に対して勝ってきたという経験もあるし、自信もあるので、次もしっかりと結果を出して帰ってきたいと思います」

Q:大宮は失点がリーグ最少で、セットプレーからの失点も非常に少ないチームです。特にセットプレーはアビスパのストロングポイントとぶつかります。監督は、大宮のセットプレーをどのように見ていますか?
「危ないシーンを作られている場面もありますし、今は負けない試合が続いていますけれども、開幕から数試合は安定感はなかったと思いますし、この前の岐阜戦を見ても、岐阜にチャンスを作られているシーンは何度もありました。試合の流れ、展開によっては、十分につけ入る隙はあると思うので、そこを上手く突いていきたいと思っています。また、セットプレーに関しては、守備だけではなく、攻撃の所も大宮のストロングになっていて、カルリーニョスの精度も高いし、CB2人の高さ、強さは得点力もあります。十分に警戒しなけれはいけませんが、相手のセットプレーの堅い守備を、いかに崩すのかということについては、これから考えて、いい形が出せるようにしたいと思っています」

Q:選手たちのメンタル的な面では、敗戦から、上手く切り替わっていると考えていいのでしょうか?
「そうですね。次が首位相手というのが良かったと思います。首位相手に燃えない選手はいないと思うし、それだけ注目されているカードですから、磐田の時もそうだったように、強い気持ちを持って臨まないといけません。また、順位的なことを言えば、勝点差が上と下で詰まって来ているし、首位とは4差なので、ここで直接対決があるということは、勝てば差を縮められます。しかも、前節は上がふたつ転んでくれて、金沢は引き分けということで、逆に言えば、うちにとってもチャンスと言える試合です。このチャンスを、しっかりと活かしたいですね」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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