「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント 天皇杯3回戦 筑波大-福岡】「自分たちを見つめ直してやっていきたい」/亀川諒史/石津大介

第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦
日時:2017年7月121日(水)19:33キックオフ
会場:ケーズデンキスタジアム水戸/1,326人
結果:筑波大学 2-1 アビスパ福岡
得点:[筑波]中野(69分、79分)、[福岡]石津(89分)

◎亀川諒史選手;
Q:残念な結果になってしまいました。
「単純に相手の力が上だったということを認めざるを得ないですし、相手が大学生だから、僕たちはプロだからと言って手を抜いて戦ったわけではないですし、シンプルに力負けでした」

Q:どんなところで力負けと感じたのでしょうか?
「向こうの方がピッチの中で戦っていましたし、こんな話をするのは情けないですけれども、単純に、走る、戦う、球際に強く行くというところで、チームとして負けていました。相手がJ1であろうが、J2であろうが、カテゴリーが下の相手であろうが、やはり、そこで負けてしまうと、どれだけ技術で勝っていたとしても負けてしまうし、実際に今日は負けているので、そこが足りていなかったと思います」

Q:これを次に向けての糧にしなければいけません。
「試合後にサポーターのところに行ったときに、『こんなのでJ2で優勝できるのか」という言葉を浴びせられましたけれども、本当にその通りだと思います。これからリーグ戦は、後半戦に入って、間違いなく、もっと難しい試合を戦っていく中で、誰もができること、戦う、球際で強く行く、走る、そういうところ、技術云々のところとは別のところで、まずはやれなければ、下のカテゴリーのチームに対しても、こういう結果になってしまうということを思い知らされました。まずはそこを、もう一度自分たちで突き詰めてやっていかないと、このままズルズルいってしまいかねないと感じています」

Q:大会は違いますけれども、今季初の連敗ですが、これを悪い流れにするわけにはいきません。
「そうですね。今日はメンバーを代えて戦いましたけれども、いつも試合に出ていないメンバーの方が多く、もっと、もっと、試合に出られない悔しさをぶつけなければいけなかったというところで、結果として負けてしまったのは本当に情けないところでありますし、自分たちの力は、この程度なんだということを思い知らされました。チーム全体でやるべきことを明確にやっていかないと、Jリーグ後半戦の一発目で金沢に負けて、天皇杯でも負けて、今年初めて連敗してしまいましたが、ここで何かを自分たちで変えていかないと、このままズルズルいってしまうんじゃないかなと思います」

Q:中3日で群馬戦があります。そこに向けてはいかがですか?
「次もアウェイなので、まずはコンディションというところを戻していかなければいけませんが、それ以前の問題で、もう一度、ピッチでやらなければいけないことを徹底しなくてはいけません。技術云々ではなくて気持ちひとつで代えられる部分もあると思いますし、そういうところを、もう1回、チームとしてやっていかなければいけないと思っています」

Q:ある意味、群馬戦がひとつの山になりました。
「そうですね。明日になれば大きく新聞にも出ると思いますし、J3、J1、J2と筑波さんが叩いて、その相手としての自分たちの名前が大きく出てしまうのは、本当に恥ずかしいことではありますけれども、これをズルズル引きずっても何の意味もないと思いますし、これでJ1昇格がなくなったわけでもありません。J1に昇格するためには、ここでもう一度スイッチを入れ替えられれば、間違いなく上に行けると思いますし、でも、このまま何も変えられなければ、このまま落ちて行って、連敗を止められないチームになってしまう恐れもあります。そこは本当にもう自分たち次第なので、もう一度、自分たちを見つめ直してやっていきたいと思います」

Q:実際にピッチで対戦してみて、相手の前線というのは脅威を感じましたか?
「間違いなく自信をもってやっていたというのは見て取れました。J3のYSを破って、J1の仙台を倒して、それによって、J2のアビスパにもやれるんじゃないかという気持ちも多少はあったと思います。たからこそ、自分たちは、それ以上のパワーを持ってやらなければいけなかったのですが、立ち上がりから、『アビスパはJ2の2位だけれども、全然、やれるじゃないか』と思われていたと思いますし、そうさせてしまったのがすべてだったと思います」

Q:かなりミスも多かったように思いますが、やはり、なかなかうまくいかないなという感じだったのでしょうか?
「ミスも多かったですし、奪う位置が本当に低かったというのもありました。崩されるシーンも多かったですし、奪ったあと、落ち着いてつなげられる場面なのに、焦ってしまって全部ミスになっていました。そんなにプレッシャーが厳しかったかと言われれば、そうではなかったので、ひとつ回避できれば何の問題もなかったのですが、一発目、二発目で、全部相手のボールにしてしまったことで、相手も勢いに乗り、カウンターを狙ってきて、すべてが後手になってしまったという感じはありました」

Q:先制点は取られましたが、セットプレーの強さや、一発でゴールを取れるのがチームの強みなので、大丈夫かなとも思っていました。
「天皇杯に限らず、Jリーグでもそうですけれども、先にやられるのは、サッカーなのであることだと思っていますが、その中で、追いつく、ひっくり返すという力が、まだまだ自分たちには足りないのかなと思います。今日も1点を先に取られて、そのままなら問題はなかったんですけれども、そのあとに2点目を取られて、今年の自分たちを象徴するような試合だったのかなというのがありますね。やはり、最低でも1失点に抑えておかないといけませんし、あの時間帯でやられてしまうとダメージも大きいです。相手に2点目をやられてから、自分たちの攻撃が良くなった部分もありましたけれど、それは筑波さんが2点を守りきろうという姿勢になったことも要因のひとつですし、そこからエンジンをかけても、時間的には1点が限界だったという現実があります。だからこそ、先に点を取る、やられたとしても1点に抑えて、自分たちのペースを掴めるような時間帯を作っていかないと、なかなか厳しいのかなと思います」

◎石津大介選手;
Q:試合を振り返って
「力の差を見せられなくて、結果としても負けて、すごく残念です。組織としてあまり機能していなかったということです。でも切り替えるしかありません、次は中3日で群馬戦があるので、そこに向けてやるしかありません」

Q:この試合を糧にして、いい方向へ持っていくことが大事だと思います。
「しっかりと映像を見て反省して、できていなかったところを練習で突き詰めていかないといけません。このままダラダラしてしまうと、ズルズル行ってしまうので、そこはしっかり、全員で取り組まないといけないと思います。これを糧にしなければいけません」

Q:組織として機能しなかったということですが、どの辺りが上手くいかなかったと感じていらっしゃいますか?
「ボールは持てていても怖い位置に入れていなかったですし、相手の前線には枚数がいないのに、簡単に、そこで起点を作られてカウンターという場面もありました。ただ、ミスが多すぎですよね、やっぱり。どんな相手であっても、これだけミスが起こってしまえば、押し込まれるし、やられてしまいます。自分たちの力のなさというか、違いを見せることができなかったです」

Q:リーグ戦とは違うやりにくさのようなものもあったのでしょうか?
「いや、自分たちの、いつも通りのサッカーをやっていれば、差は絶対に見せられたと思うんですけれども、つなげられるところでつなげられないとか、取られてはいけないところで取られるとか、そういうことではリズムができません。相手に『やれるんじゃないか』と自分たちで思わせてしまったので、そこは相手どうこうというよりも、自分たちに問題があったと思います。もちろん、相手は大学生なので、自分が大学の時にJリーグのチームと対戦するのは本当に楽しみだったし、そういう気持ちでやってくるのは分かっていたんですけれども、それ以前に、自分たちの問題だったのかなと思いますね」

Q:攻撃面で違いを見せられなかったというのは、やはり、ミスが多かったことが要因になっているのでしょうか?
「そうですね。そこへ入って行く過程でミスがありました。この前の金沢戦の時も、やはり、取られてはいけないところ、いざ攻撃にスイッチを入れようというところでボールを失っていたので、カウンターをすごく受けていたと思うし、そういうところなのかなと思いますね」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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