「football fukuoka」中倉一志

【ニュース&レポート】宮崎キャンプ4日目:横浜FMに2-0で勝利。石津大介がトップ下で存在感を示す。

トレーニングマッチ2018 アビスパ福岡-横浜F・マリノス
日時:2018年2月6日(火)11:00キックオフ
会場:シーガイア スクエア1
結果:横浜FM 0-2 福岡
得点:石津(1分)、インス(49分)

アビスパ福岡は、シーガイア スクエア1で横浜F・マリノスと対戦。開始早々の4分に先制点を奪ったアビスパは、横浜FMに対して粘り強く守ると、奪ってからの素早いカウンターで対抗。47分には狙い通りの形からインスが2点目をゲット。最後は粘り強く守って2-0で勝利を手にした。アビスパが宮崎キャンプでJ1勢に勝つのは初。

【前半 1-0】
この日のアビスパは4-2-3-1の布陣。相手のミスから開始早々の20秒に先制点を奪ったアビスパは、ボールを一方的に支配される中、数的優位を保ってゴールに鍵をかけ、ボールを奪うと、両サイドを広く使ったカウンターと、トップ下で存在感を示す石津を起点とする素早い攻撃で対抗。横浜FMにシュートらしいシュートを打たせないまま前半を終えた。

【後半 1-0】
メンバーを代えて臨んだ後半も試合展開は前半と同じ。そして49分には狙い通りの形からゴールゲット。中盤でボールを受けた石津大介がドリブルで持ち上がってチャンスを作った。その後はサイドから崩されて最終ラインを突破されるシーンも増えたが、体を張ってゴールを死守。終盤に与えたPKを圍謙太朗が防いで横浜FMに得点を許さなかった。

【総評】
この日も石津が存在感を発揮。もともと相手の間でボールを引き出し、そこから前を向いての仕掛けやスルーパスに特長を持つ選手だが、トップ下でプレーすることにより守備負担が減り、彼の持つ本来の力が余すことなく発揮されるようになった。細かな部分での修正は必要だが、周りの選手とのリズムもあっており、生き生きとしたプレーぶりが印象的。

カウンターの意識も徹底。押し込まれる展開でありながら、サイドチェンジを合図に全員が前向きに走り出し、何度もカウンターの形を作った。また、攻め上がった時にゴール前に人数が多く入ってくるようになっており、攻撃の形が少しずつ出来上がっ来ていることを感じさせた。

栃木戦では相手ボールへの対応が1対1になっていたが、この日の試合ではボールホルダーに対して数的優位を保って対応。ボール支配率では横浜FMに大きく上回られたが、シュートらしいシュートを打たせず。終盤のピンチは、昨年同様に体を張ってボールを跳ね返した。

ボールを大切にする意識も徹底。奪ったボールをむやみにクリアすることはなく、常にボールホルダーのそばにサポートして、グラウンダーの短いパスをつないで持ち上がることを徹底していた。反面、互いの連携には修正すべき課題も多く、マイボールを簡単に相手に渡してしまう場面も見られた。

開始まもなく先制点を奪ったことや、マリノスの守備ラインが高かったこともアビスパが狙い通りのサッカーを展開できた要因のひとつ。10日に予定されている岡山は守備をベースに戦うチームであり、横浜FMのようなスペースがないことが予想され、そうしたチームをどのように崩していくのかが注目される。

【中倉一志=取材・文・写真】
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