「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【中倉’s Voice】2020年の始まりに~キーワードは「ALL FUKUOKA」。新たな舞台に向かって力をひとつに

遅くなりましたが、新年、明けましておめでとうございます。
いつもonline magazine「football fukuoka」、並びにYouTube Live「INSIDE FUKUOKA」をご覧いただき大変ありがとうございます。おかげさまで「football fukuoka」は7年目、「INSIDE FUKUOKA」は10年目を迎えることができました。これも、いつも支えて下さるみなさまのおかげです。ありがとうございます。今年もまた引き続きお付き合いいただければ幸いです。よろしくお願いします。

改めて振り返れば、安田生命保険相互会社に勤務していた1999年に生まれた土地である福岡に戻り、アビスパとアビスパに関わる多くの人たちと出会い、そして多くの人たちに支えられながら、気が付けば21年が過ぎていました。「20年も続ければ、それなりに一流にはなれるだろう」という考えが甘かったことを実感する毎日ではありますが、今年もまた活動できることに、改めて感謝の気持ちを感じています。

そして2020年、アビスパ福岡は25周年を迎えます。
昨シーズンは、クラブ史上最悪とも言えるシーズンになってしまいましたが、ここまでのオフシーズンのクラブの動きは、再び上を目指して歩き出すという強い意志を感じるものです。ベルギー1部リーグのシントトロイデンVVの最高経営責任者である立石敬之氏の顧問への招聘、柳田伸明強化部長の就任、そして水戸ホーリーホックをJ1昇格を争えるチームにまで成長させた長谷部茂利監督の就任は、クラブ、チームをあげて「改革」に取り組む姿勢を示したものと言えるでしょう。

チーム編成にも「変わるんだ」という意思が強く表れています。新たに獲得した選手たちは、フアンマをはじめ、昨シーズンにそれぞれのチームで主力として活躍したプレーヤーが中心。いずれも昨シーズンのアビスパのウイークポイントを確実に埋めています。さらに言えば、若手と中堅を中心に獲得しているのは、昨年までの実績と経験のあるベテラン選手でチームを構成するという考えとはまったく異なるもので、チームの年齢バランスも大きく変わりました。そこからは、攻守にわたって全員が連動し、豊富な運動量をベースにして高い位置から仕掛ける攻撃的なサッカーを目指すという姿勢が見えてきます。

こうした変化は、経営体制が刷新された2015年からの5年間を分析した上でのものですが、その根底には「クラブ創設の原点」を大切にするというフロントの姿勢があります。昨シーズンに掲げたアビスパスタイルの確立は、チーム名称である「アビスパ」の由来をプレーで表現するという想いからですし、25周年を機にクラブのメインカラーを伝統の「ネイビー」に戻したのも、「クラブ創設の原点」に立ち戻るという意思表示です。そして、株式会社ユーピーエスとのプレミアムパートナー締結や、日本パーク株式会社がユニフォームスポンサーとして加わったのも、市民クラブとして地域とともに発展するという形を改めて示したものだと言えます。

とはいえ、シーズンを戦い抜くのはどんな時でも難しいもの。クラブは今シーズンの目標を「J1自動昇格」としていますが、ここまでの準備が順調とは言え、それだけで勝ち取れるものではありません。クラブの力とはフロント、職員、チーム、ファン、サポーター、メディア、そして様々な形でアビスパと関わる人たちの力の総和。その力が一つにまとまること、そして、クラブに関わる一人ひとりが、それぞれの立場で、それぞれの力を最大限に発揮することが必要不可欠で、それができた時に、アビスパは新しいステージに立つことになります。

キーワードは「ALL FUKUOKA」
私自身もアビスパに関わる1人として、自分の立場で何ができるのかを改めて考えながら、アビスパに関わるすべての人たちと一緒に、2020シーズンを走りぬ抜きたいと思っています。本年も、よろしくお願いします。

[中倉一志=文・写真]
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