「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第6節 徳島-福岡】「得点を取れなかったことが敗因。すごく悔しい」/西谷和希/田向泰輝

2020明治安田生命J2リーグ 第6節
日時:2020年7月19日(日)19:03キックオフ
会場:鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム/12,261人
結果:徳島ヴォルティス 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]上島拓巳(50分)

◎西谷和希選手(徳島);
Q:個ではがそうという気持ちは伝わってきましたが、中を閉められて得点に至りませんでした。率直な感想を聞かせてください。
「得点を取れなかったことが敗因で、1点を取られても2点取れるようなチームにしていかないと、僕たちのスタイルは出ていかないかなと思います。得点が取れなかったということに、すごく悔しいというか、改善していきたいと思います」

Q:得点が取れなかった原因はどこにあったとお考えですか?
「ゴール前に入れるボールが少なかったかなと感じています。相手がブロックを敷いている中で、相手の前でボールを回す時間がすごく多かったと自分としては思っていて、少しの間であっても、どんどんボールを入れていったり、サイドの高い位置から、あえて早めにクロスをゴール前に入れて、そのセカンドを拾ってずっと攻撃をしていくというのも手ではあったかなと思っています。引いてくる相手は絶対に出てくるので、そういった時のために、まず改善したいです。福岡には絶対にアウェイでやり返したいなと思っています」

Q:なかなか攻撃の面で上手くいかなかったという話がありましたが、試合中、選手たちの中でどんな修正を話し合われて実行されたのでしょうか?
「高い位置のサイドにできるだけボールを持っていきたいという話をしていて、それでWBをどんどん最前線まで上げて、そこから中に入れたりして中盤の人数を増やしながらやっていたのですが、そこからなかなか行き詰ってしまったというのがありました。そこから思い切って仕掛けてクロスを上げたりと、もっとどんどんやっていけばよかったなと思っています」

◎田向泰輝選手(徳島);
Q:残念な結果でした。前からプレスに来る城後選手は厄介だったと思いますが、それほど形を作られたわけではなく、セットプレー一つという試合でした。それも準備していたと思いますが、あの形は想定していなかったのでしょうか?
「失点シーンだけにフォーカスするということではなく、また、あのやり方がどうかということではなくて、福岡がセットプレーが強みだというのは分かっていたので、その回数をなるべく減らすということと、しっかりと身体をぶつけるということにフォーカスしてやっていました。ブロックに入ろうとしたりとか、いろいろとやっていて、その中でしっかり付いていくということもやろうとはしていました。正直、高さの部分に関して言うと自分たちよりも高い相手なので、あと数センチか、数ミリか分からないんですけれども、どれだけ自分たちが、そこを寄せ切ってボールが枠に飛ばないようにできるかというところだったと思います。
そういったことができなかったという部分もありますけれど、さらにその前のプレーに関して言えば、後半の立ち上がりのところで、僕と鈴木徳真のパス交換のところで意思疎通が合わなかった部分からカウンターで押し込まれて、セットプレーのピンチまで持っていかれてしまいました。自分としては、もちろん、後半の入りの部分だったので気を付けていたつもりではありましたけれども、そういったところから流れは変わってくるものだし、セットプレー一発で沈むというのもサッカーだと思うので、そういった部分をもっともっと、僕個人に関していうと突き詰めていかないといけません。また、後半一発目のセットプレーだったので、チームの雰囲気をもっともっとピリッとさせられたのではないかなというのがありました」

Q:監督は最後まで戦ってくれたとおっしゃっていました。試合後のロッカールームの雰囲気は、どのようなものでしたか?
「崩されてやられた失点ではなかったという部分もありますけれど、それとは逆に、福岡ゴールをこじ開けられなかったという部分もあります。ロッカールームでは次に切り替えようという雰囲気でしたし、確かに切り替えやすいゲームであるのかもしれませんが、これを安易に次に切り替えようとしすぎるのは、僕としては危ないというか、危険なんじゃないかなというのがありましたが、お互いに、もっとこうできたとかいう声がすごく出ていて、いい形で切り替えられているのではないかと思います。修正するところ、そして、球際の部分であるとか、戦う部分だとか、ここ数試合、継続してできているところを継続するところ、セットプレーや、その前の流れなどゲームを決める肝になってくる部分など改善しなければいけないところ、今はそういうところに目を向けています」

Q:前半ですが、岩尾選手が、ここ数試合の中で一番苦しそうに見えましたが、後ろから見ていていかがでしたか?
「正直に言って、それはあったと思います。徹底的にそこを消そうという意図は福岡にあったのかなと、やりながら感じていました。岩尾選手に限らず、後ろの選手たちがどれだけいい動かし方で、いい状態で中盤から前の選手にボールを供給できるかいうところは、このサッカーをやっていく上では肝になってくると思うので、僕と内田選手の両脇が、どれだけはがして、相手をもう1枚カバーに引き付けられるかというところも大事になってくるのかなというイメージを持っていましたが、そこは回数的には多く出せませんでした。
とにかく福岡が、中盤、ディフェンスラインの密度を高めながら、そこをコンパクトにしてスペースをなるべく与えないというやり方を取ってきましたが、そこで自分たちから形を変えて、どれだけ相手を動かせるかというか、相手のブロックを乱すことができるかいうところが、今回に関しては足りませんでした。後半に相手が1点を取ってから、よりその傾向が強くなりましたね。そこからの戦い方という部分に関しては、これからも起こりうる展開だと思うので、どういったふうに崩していくのか、いい形を多く作るのか、というところで課題が出たかなというのはあります」

Q:田向選手がドリブルで運んでいくというシーンもありましたが、内田選手、田向選手のところは、ケアのレベルで言うと、サイドとか中のところよりは少し緩いかなという感触はあったのですか?
「緩めというよりも、僕たちディフェンスラインは、まず前向きでスタートさせられるので、しっかり相手の状況を見てから変えていけるという部分はあります。もう少し来るかなと思っていたんですけれども、予想以上に来なかったというか、前節のうちと山口の試合のように、スペースを空け過ぎるのを怖がっていたのかなという部分があって、その部分でもう少し来てくれたら、よりドリブルではがせたのになというのはありました。ただ、最初に何本かドリブルではがした後に、相手が来なくなってしまいましたが、それも相手の戦い方の選択というか、駆け引きなので、なかなか難しいゲームだったなというのがあります」

Q:次の磐田戦まで1週間空きますが、この負けを活かすために、この1週間、どういうふうに使っていくか聞かせてください。
「まずは自分たちから仕掛けるバリエーションを増やしたいなというのがあります。おそらく、今後、このような対策を取ってくるチームも出てくるでしょうし、次のジュビロがどういう形をとってくるか分からないですけれども、どんな形になっても、自分たちが相手のゴールを脅かす形を多く作るというのは高めていきたい部分です。また、今回やられたセットプレーもそうだし、その前の細かい部分でも、まだまだ改善しなければいけない部分も今日の試合で見えました。それはセットプレーだけに限らず、フリーであればシュートをしっかり決めるとか、ディフェンスであれば、もう一歩寄せるとか、もう一歩早く準備するとか、本当に細かい部分になると思いますが、練習から改善できるポイントは多々あると思うので、そういったところを意識していきたいです。今シーズンで言えば、1週間準備できるのは多いわけではないので、そこでしっかり準備できるかどうかが次の試合にすごく関わってくるところだと思うので、とにかく切り替えて、忘れるのではなくて反省して、次につなげたいなと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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