「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第16節 千葉-福岡】「相手と駆け引きしながら待っていた」/増山朝陽/フアンマ

2020明治安田生命J2リーグ 第16節
日時:2020年9月2日(水)19:03キックオフ
会場:フクダ電子アリーナ/1,758人
結果:ジェフユナイテッド千葉 2-2 アビスパ福岡
得点:[福岡]増山朝陽(7分)、[千葉]ゲリア(42分)、新井一耀(57分)、[福岡]フアンマ デルガド(90+6分)

◎増山朝陽選手(福岡);
Q:立ち上がりの早い時間帯に素晴らしいゴールが生まれました。まずはそのシーンを振り返っていただけますか?
「立ち上がりから相手のSBの裏を狙っていくというのがチームとしてあったので、上手く抜け出して、その流れから奪ったCKからの得点だったんですけれども、セカンドボールをしっかりと狙っていたので、オフサイドにならないように相手と駆け引きしながら待っていたらボールが来たので、あとは枠に流し込むだけでした」

Q:SBの裏を狙っていたということでしたが、そのほかにも相手の背後に斜めに走りこんでボールを呼び込むという動きも多かったように思います。あの辺もチームの狙いとしてあったのでしょうか?
「そうですね。相手のラインが高く、前から来ているというのがあったので、その裏を狙っていこうというチームの意図もありましたし、僕自身も空いている所で受けたかったし、背後に抜けるのは得意ですし、相手にとっても嫌なところだと思ったので、そういったプレーを続けていました」

Q:先日の試合が終わった後に、戦術のイメージをみんなで合わせていかなければいけないとおっしゃっていましたが、今日の試合を振り返って、その辺りはいかがですか?少し良くなった感触はありますか?
「ゴール前で上手く連携してからシュートも打てていましたし、チャンスもあったと思います。けれども、最後のシュートのクオリティの部分で、慌てて打っているシーンがみんなにあったと思うので、そこを修正していって、まずはシュートを枠に飛ばして、そのこぼれ球に詰めるということを次の試合ではやっていきたいと思います」

Q:試合後の選手の表情を見ていると、非常に悔しそうにしているのが印象的でした。勝点2を落としてしまったのか、アウェイで貴重な勝点1を取ったのか、そこはどのように感じていますか?
「勝ち切れなかったというのが非常に残念です。相手のFKからの得点は警戒していたところで、しかも去年は2失点しているから気を付けようと言っていたにも拘わらず、今年もセットプレーから2失点というのは嫌なことでした。最近、セットプレーからの失点が目立つので、そこは改善していかないといけません。そうした小さなことの積み重ねで勝ち切れなくなってしまいますし、僕たちは勝ち続けてJ1に行かないといけないので、そういった小さなミスをなくして、小さなチャンスを拾って、勝ちにつなげていけたらなと思います」

Q:過密スケジュールで思うように練習ができない中で、どのようにして攻撃面の修正をされたのでしょうか?
「シンプルにジェスチャーであったり、自分が欲しいところに手だったり、声だったりをかけて出るということと、ラインを上手く作って、1人がしっかりと頂点に立って、その選手がターゲットになって相手をしっかりとブロックして、そこへ当てて、その選手の判断でターンするのか、戻すのか、あるいは3人目、飛ばして遠いところにパスを出すということ、そして出し手だけではなくて受け手もイメージを持ってプレーするように、周りは受け手からボールを引き出せるようにというところを言われましたし、そうしたところをみんながやれているのかなというふうに思います」

Q:フアンマ選手が入ってから、向こうがフォーメーションを変えるまで、すごくいい流れになっていたと思います。手応えも感じられたのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
「自分たちには前線にスピードがある選手がいますし、間で受けられる選手いるので、頂点にボールが入った時に上手くサポートの距離感が取れれば、攻撃のクオリティが上がるし、関わる人数が増えるので、選択肢が増えて相手が絞り切れないようなプレーにつながっていくのかなと思います。ただ、疲れてくると距離感が悪くなってボールホルダーが孤立し、フアンマ選手に頼ってしまうところが見えるので、そこはみんなで頑張って足を動かすということを続けていかないといけないなと思います」

◎フアンマ選手(福岡);
Q:今日は途中からの出場になりました。最後は劇的なゴールでチームは勝点1を取りましたが、ゴールシーンを含めて今日の試合を振り返っていただけますか?
「2-1で負けていて、我々は点を取りに行くしかないという状況だったので、残り5分はパワープレーでクロスを上げてゴール前で勝負するということをチーム全体でやった結果がゴールにつながったと思います。こうやってチームに貢献できたということは、選手として非常に嬉しかったです。
ここ数試合はチームとして攻撃の形が作れず、もっと攻撃のバリエーションを増やすこと、そしてシュートチャンスを多く作ることがチームの課題としてあります。チャンスを作らなければ得点は取れませんし、得点が取れなければ今の順位も変わりません。チームとして攻撃のところでもっと工夫をしなければいけませんし、トレーニングの時から、そういう形を多く作って、今後に向けて、もっと攻撃力を高めないといけないと感じています。今日はなかなかチャンスが作れない中で、最後に1点を取って引き歩分けたのは良かったのですが、もっともっとやらなければいけませんし、もっともっと上の順位に行かなくてはいけません。引き続き、攻撃面は課題だと思います」

Q:連戦が続く中で、練習で改善するのは難しい状態だと思います。フアンマ選手自身が、攻撃の改善という点でチームに呼び掛けていることが何かありましたら教えてください。
「なかなかいい試合ができず、思うように勝点を取れていない状況が続いていますが、連戦で十分に練習ができないのはどこのチームも同じなので、限られた時間の中でやれることにしっかりと取り組んでいかなければいけませんし、その中で、我々のスタイルというものをもっと前面に出さないとチャンスは作れないと思います。練習する時間が少なくても、チームメイトとコミュニケーションを取ったり、どういう修正をしなければいけないのかを話し合ったりと、改善する方法はあると思うので、そうしたことをチームの一員としてやっていかなければいけないと思っています。福岡はもっと上の順位にいなければいけないチームですから、チーム全体として改善していく必要があります」

Q:交代出場した直後は、非常にいい形が多かったと思います。少し改善の兆しは見えたと捉えていいのでしょうか?
「自分が入ってから、それほど多くのチャンスができたとは思いませんが、得点シーン以外ではシュートは枠内に飛んでいなかったと思うので、シュートが増えたとは言え枠内に入っていないのはチームの課題です。とにかく、まずはチーム全体としてチャンスを作り、シュートを枠内に入れることが大事なことだと思うので、そこは引き続き取り組んでいかなければいけないことですね」

Q:再開初戦の琉球戦以来の得点となりました。なかなか得点できない期間をどういう想いで過ごされてきたのか、そして久々の得点についてのご自身の感想を聞かせてください。
「遠野選手が3得点、増山選手が2得点、自分が2点と、攻撃陣の数字としては少ないのですが、先ほども話した通り、チームとしてチャンスが作れていないというのが当面の課題なので、チャンスを多く作るために、まずは、自分たちのスタイルをもう一度しっかりと表現するということが大きなポイントになってくると思います。当然、チャンスが増えれば前線の選手の得点も増えてくると思うので、自分も、もっともっとゴールが取れるようにチームのためにやっていきたいと思っています」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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