「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第27節 群馬-福岡】「絶対に勝ちたかったのでノルマはクリアできた」/山岸祐也/前寛之

2020明治安田生命J2リーグ 第27節
日時:2020年10月18日(土)14:03キックオフ
会場:正田醤油スタジアム群馬/2,009人
結果:ザスパクサツ群馬 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]前寛之(51分)

◎山岸祐也選手(福岡);
Q:福岡の選手として初先発になりました。ご自身のプレーをどのように振り返っていらっしゃいますか?
「いまコロナの影響で連戦が続いていて、練習で合わせていくことができなかったので、イメージの共有であったり、個々の特長というのは試合を見て掴んでいたんですけれども、いざ試合に入ってみたらというシーンもありましたし、こういうところは合うなというシーンもありましたし、これからもっともっと良くなっていくだろうなという期待が持てる試合になったかなと思います。また、試合に出たら絶対に勝ちたかったので、勝つというノルマはクリアできたかなと思います」

Q:なかなか点を取らせてもらえなくて、ピンチもあってということで、ゲームは非常に難しかったと思います。ただ、それでも慌てないというか、焦れないというか、そういう印象もありましたが、試合はどのように振り返っていますか?
「前半は相手のディフェンスラインが結構重くて、ボランチも重かったので、その間というのも空いていませんでしたし、裏も結構取りにくい状況でした。ですから、ヒロ(前)とか、(田邉)草民君には、もうすこしボランチが受けて、相手のボランチを出させて、その間で受けてということを前半に話していました。(遠野)大弥が2回くらい受けたシーンがありましたけれども、ああいうのを増やしたいということでした。また、0-0であれば問題はないし、守備から入っていこうという話をしていたので、慌てずにやっていこうというところでした。後半に入れば、相手が間延びしたり、少しずつ緩くなってスペースが空いてくると思っていましたし、ゴールシーンは、自分が胸トラップして、それを大弥が間で受けて、サイドに展開して、自分がニアでつぶれて、ヒロが入ってきたという形だったと思いますが、相手は絶対に焦れてきて、ああいうふうにギャップができると思っていました。みんなで声を掛け合って、それもプラスの声が出ていたので良かったと思います」

Q:試合に入ってみて見えてきたイメージというところで、具体的に何か発見したものがあれば教えて下さい。
「前半に輪湖君にアーリーのクロスのところを見てくれと言ったところ、見えていたけれどもボールを置く位置が悪くなってしまったという話をしたんですけれども、輪湖君はあそこに蹴れると思うので、そこは常に動いていこうと思っていましたけれど、輪湖君も見てくれているんだなというのを感じましたし、あとは大弥と距離が近いので、ゴールを決まったシーンもそうですけれども、中間で胸トラップした時に間に降りてきてくれて、ターンして展開したり、また1本オフサイドになってしまいましたけれど、朝陽から自分に出て、大弥に間を通したパスだったりというシーンもありましたが、間を取るプレーというのは、自分も大弥も得意だと思いますし、相手に捕まらないような位置は取れていました。自分が胸トラップしてドリブルして、そこから大弥に通したパスがあって、あれはイメージがちょっとだけズレてしまいましたが、ゴール前のシーンなのでタイミング一つだと思うので、そういったところをもっと合わせていければ、相手に対して、もっと怖くなると思いました」

Q:このタイミングでの先発起用というのは、古巣の群馬との対戦ということで奮起を期待してという側面もあったのではないかと思います。このスタジアムでのプレーはいかがでしたか?
「2週間前くらいに、山形の選手として試合した時が、自分が群馬から移籍して初めてこのスタジアムでやる試合でしたが、懐かしいと思ったり、いろんな感情が生まれてきました。今日は、また群馬のピッチでできるんだというワクワク感があったし、自分が初スタメンということは分かっていたので、今チームは流れに乗っていますし、この流れに自分が入っていってどうしていこうかというのを試合前に考えていて、早く試合がしたいなという楽しみな気持ちでいました」

◎前寛之選手(福岡);
Q:監督も非常に質の高いプレーだったとおっしゃっていましたが、貴重な決勝ゴールになりました。まず、ゴールシーンを振り返っていただけますか?
「中に人数もあまりいなかったので、いいスペースを見つけて入ったところに、タカ(福光隆貴)君からいいボールが来て、冷静に決めることができました」

Q:なかなか点を取らせてもらえなくて、時々ピンチもあって、非常に難しいゲームだったと思いますが、90分を通してチームの落ち着きが印象に残ります。どのようにゲームを振り返っていらっしゃいますか?
「押し込む時間帯は長かったですけれども、おっしゃるように、ずっとボールを保持していたわけではないですし、ピンチもその中にあって、ゲーム的にはどっちつかずの内容になってしまったのかなというのが印象です。ただ、0で抑えながら、ひとつ取って勝ち切ることができたのが良かったです」

Q:そこで焦れないというのも今の強さを支えている要素の一つなのでしょうか?
「そうですね。0でいきながら自分たちの形に持っていくことは、特に最近上手くいっていることなので、それは継続していきたいです」

Q:山岸選手も0-0だったら大丈夫と話されていて、多分、チームの中に浸透している考え方だと思います。いつぐらいから、そういった認識というのは固まってきたのでしょうか?
「連勝が始まってから、その想いというのはどんどん強くなっていっている印象はあります。8月に難しい試合をして、なかなか勝点が取れなかったので、0-0で持ちこたえながら勝点を取っていく、引き分け、勝ちにつなげていくということを、もう一度考え直してチームで統一できていると思います」

Q:ゴールシーンですが、右サイドにボールが出た時に、ボランチが反対サイドに入っていくという形をよく見かけますが、あれは練習から取り組んでいる形なのか、それともインスピレーションで行ったプレーなのか、ボランチの選手で話してやっていることなのか、そこはいかがでしょうか?
「ボランチの攻撃参加というところは、バランスを考えながらやっています。チームの狙いとして、人とボールがペナルティエリアに侵入する形を増やしていきたいと思っていますし、そこに誰が関わっていくのかというのは、いま練習はあまりできていないですけれども、チームの考え方としての意識は持てています」

Q:待望の移籍後初ゴールになりました。ゴールへの想いというところで、今シーズンはどのようなことを思い描いていらっしゃったのでしょうか?
「もちろん点は取りたいですし、アシストもしたいですし、チャンスがあればと思ってやっています。ただ、誰が点を取っても僕は同じだと思っているので、今日はそれがたまたま自分だったというだけで、チームとしては、FWの選手がたくさん点を取ってくれることが一番うれしいと思います」

Q:DAZNのインタビューで、今日勝てば首位に立てるのは分かっていたと話されていましたが、それは選手の中でもそういう話をされていたのかということと、このタイミングで首位に立った重みをどのように捉えているのかについて教えて下さい。
「昨日の試合を見ながら移動していて、今日の試合が首位に立てるチャンスだというのは、みんな認識していました。ただ、この時点で首位に立ったということは、それほど重要なことではありません。また気を引き締めて1試合、1試合と経過していったときに、この順位にいられることが重要だと思うので、次に向けてやっていきたいと思います」

Q:中2日でまたアウェイでの試合があります。アウェイ4連戦の最終戦に向けて大事になってくること、必要なことを教えて下さい。
「継続して、いまやっていることと、できていることをやっていくだけだと思います。最後、いい形で終われるように全員で戦いたいと思います」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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