「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第29節 福岡-千葉】「相手の勢いに飲まれての失点。あれがすべて」/安田理大/矢田旭

2020明治安田生命J2リーグ 第29節
日時:2020年10月25日(日)14:03キックオフ
会場:ベスト電器スタジアム/6,563人
結果:アビスパ福岡 1-0 ジェフユナイテッド千葉
得点:[福岡]松本泰志(10分)

◎安田理大選手(千葉);
Q:今日の試合全体を振り返っていただいて、チームとしての手応えはいかがだったでしょうか?
「前半は連勝している相手の勢いに飲まれて失点してしまって、あれがすべてかなと思います。後半は自分たちのサッカーをすることはできましたが、崩しきれなかったので、それを考えると、前半の入りの悪さ、失点が悔やまれますね」

Q:その辺りは『硬さ』というのが一番の理由ですか?
「集中しようという話はしていましたし、誰も集中しないでピッチに入った選手はいません。セカンドボールを相手に拾われたり、出足の早さというのは相手が1枚上だったなと思います」

Q:失点後は割と上手く戦えていたように見えたのですが、ボールを持たされているという感じはあったのですか?
「僕個人としてはそういうふうには思いませんでした。攻撃の部分では、今までと比べたら、だいぶ自分たちの時間も増えたし、前へいく回数も増えましたし、ボックスに入っていく回数も増えたと思うので、最後のところですね。シュートで終わったりとか、最後のクロスの質、パスの質、そういうところをもっと上げていきたいなと思います」

Q:ポジティブな要素が多かっただけに、せめて引き分けには持ち込みたかったというところでしょうか?
「そうですね。それは間違いないですね。アウェイで首位のチームが相手なので難しいのは分かっていましたけれど、ここでポイント1でも取ったら、チームの雰囲気もすごく上向きになっていただろうと思います。でも、これで連戦が終わったので頭を切り替えて、まだ試合もいっぱいあるので、しっかりコンデイションを整えて戦っていきたいと思います」

Q:チームとして共通意識を持って戦えるようになってきているのではないかなという実感がすごく持てました。その辺りは、ピッチの中ではどのように感じていますか?
「水戸に大敗して、そこから3試合は後ろが0で抑えられて、攻撃も試合を重ねるごとに良くなってきていると思いますし、今日も試合には負けましたけれども、自分たちで動かして、ボールを持って前に行くというのができていたので、これは継続してやっていって、あとは最後のフィニィッシュのところの精度を上げていったらいいなと、みんなで共通意識は持てていると思います」

Q:いい雰囲気で戦えてはいますよね。
「そうですね、それはそう思います」

Q:失点シーンの部分をお聞きしたいのですが、安田選手のサイドから仕掛けられた形になっていましたが、富田選手がケアに行ったときに、小島選手がボールサイドに寄って行ったりして、最終的にはシュートを打った松本選手に対して、富田選手が移動してきてスライディングするような形になったかと思います。ペナルティエリア内の人数は足りているんだけれど、ちょっとボールに気が行き過ぎて、ポジショニングがちょっともったいなかったかなと思います。その辺は中での連携を含めていかがでしたか?
「自分はとりあえずボールホルダーに一番近かったので、プレッシャーに行くというのを心がけていて、あまり後ろの状況は見えていませんでした。でもああいう局面ですよね。ああいう局面1回で失点を食らうので、本当に一歩とか、数メートルのところにこだわって、これからやっていきたいと思っています。そして見えている選手がしっかりと声を出して、ボールを中心に守備をしていくのが、もっとできたらいいかなと思います」

Q:いかにクロスを上げさせないかというのもポイントだと思いますが、そこにちょっと意識が行き過ぎて、真ん中に上がってくる選手に対するケアが遅れてしまうというのは課題になりますか?
「まず最初はボールなので、ボールサイドから守るのが基本で、危ないところを順番に埋めていくという作業をしないといけません。そこで相手よりも出足が遅かったと思うので、それを気づいた人が、どんどん、どんどん危険な場所を埋めていくということが、もっとできるようにならないと、ああいうふうに失点を食らうと感じました」

◎矢田旭選手(千葉);
Q:最初の失点が重かったという感想がありますか?
「そうですね。この数試合は0で抑えられていた中で、今日は立ち上がりから相手の出足に球際で負けて押されていて、その時間帯での失点だったので、重たかったし、反省しなければいけないところだし、次はやってはいけないところだなと思います」

Q:そのあとは持ち直したように見えたんですけれども、矢田選手自身の手応え、チームの手応えというところはいかがでしょうか?
「後半はだいぶ自分たちの時間もできて、ゴールに迫る回数も増えてきたし、相手にも、それほどチャンスを作らせることもなかったので、後半のようなサッカーを始めからできないといけないのかなと思います。相手の勢いを受けてしまったので、そこが敗因だったのかなと思います」

Q:相手が首位というところで、気持ち的にも構えてしまったようなところがあったのでしょうか?
「いや、そういうことはないと思うんですけれども、むしろ、前回対戦をきっかけに福岡の勢いがついたので、選手みんな、今度は僕たちが止めるんだという気持ちだったと思いますし、そういう意味では、首位だから受け身になったということはないと思います」

Q:この後1週間空いて、また連戦に入りますが、次に向けて、チームとして、個人としてコメントをお願いします。
「守備は安定してきているので、これをしっかりと続けることが大事だと思いますし、また1週間空きますけれども連戦が続くので、しっかりと疲れを取ってリフレッシュして、また来週からチームとして勝てるように持っていきたいと思います」

Q:前節の試合では、立ち上がりにみんなでかなり激しくいっていて、それによって流れを掴んで自分たちのペースで進めるという試合ができましたが、その時間があったからこそ、今日の立ち上がりはすごくもったいないなという気がします。その要因は相手が思ったよりも強かったという感じでしょうか?
「前節の金沢戦に関しても立ち上がりは良くありませんでしたが、そこで上手く良くないなりに持ちこたえることができたのですが、それが今回はできませんでした。その原因が何かと言われたらはっきりとは分からないですけれども、サッカーなので、いい時もあれば悪い時もあると思いますし、良くないことは絶対にあると思うので、その中で失点しないために、そこで持ちこたえる方法をもっと模索しないといけません。ボールを取った後もすぐに取られることも多かったし、だったら地域挽回というか、相手をひっくり返すためにロングボールを蹴って相手のGK付近まで全体を押し上げるということも必要だったと思うし、良くないなりにももっと工夫が必要たったのかなと思います」

Q:相手は首位チームなわけで、そことの差は感じましたか?
「後半はこちらが押し込んでいる時間が多くてチャンスを作ることもできましたけれども、そういうところでもしっかりと耐えることができて、結果1-0で福岡が勝ったわけで、忍耐強さもそうだし、チームとして崩れないというのは首位のチームだなと思いました」

Q:攻撃のところは、(矢田)旭選手が相手の中間ポジションに入ったりとか、そういうバリエーションが試合を重ねながら少しずつ増えてきている印象もありますが、その辺はいかがですか?
「後半だけを見れば、決して悪くはなかったと思っていますし、シュートを打って入るかもしれないというチャンスも増えてきているので、そこは手応えも出てきていますし、その手応えをより成熟していかなければいけないと思っています」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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