「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【選手コメント J2第31節 水戸-福岡】「相手よりも一歩早くと監督から言われていた」/増山朝陽/グティエレス

2020明治安田生命J2リーグ 第31節
日時:2020年11月4日(日)19:03キックオフ
会場:ケーズデンキスタジアム水戸/1,737人
結果:水戸ホーリーホック 0-1 アビスパ福岡
得点:[福岡]増山朝陽(5分)
※取材形式:zoomによる共同会見

◎増山朝陽選手(福岡);
Q:敗れた後の非常に重要な試合だったと思います。増山選手の先制ゴールがゲームの行方を決めました。得点シーンを振り返ってください。
「上手くサイドチェンジから輪湖さんのいいクロスボールが入ったので、しっかり入れて上手くボールに合わせることができて良かったと思います。クロスへの入り方というのは前節からの反省点でもあったので、2日しかできなかった練習の中で、クロスからの練習もあったので、それが結果につながったかなと思います」

Q:非常に重要なゲームということで、水戸線を迎えるにあたって、特に意識したようなことはあったのでしょうか?
「いつも通り、前半を0に抑えれば勝てる、早いうちに点が取れればなおいいので、早めの得点というのは意識していましたし、今日は走力という部分で、できる限り走ることができればいいなと思っていて、試合の中でも走れていたと思うので、それはひつと評価できるのかなと思っています」

Q:トータルで見た時に上手く守れたなという印象がありますが、ただ2点目も欲しかったなという思いもあります。攻撃面ではいかがでしょうか?
「水戸さんも回すのが上手で、押し込まれた時間帯もありましたし、そこからカウンターという部分で、カウンターの質ももっともっと上げていかなければいけないのかなと思いました」

Q:クロスへの入り方というところで、具体的に、前節とどのようなところを変えたのでしょうか?
「シンプルにスプリントして相手よりも早く入ることです。ファーで遅れて入っていこうとしているのが最近は多かったんですけれども、相手よりも一歩早く、頭一つ早くということを監督からも言われていました。バルーンを置いてクロス練習をしているんですけれども、そこの前に入る、スプリントして入るというのを自分の改善点として、少しでも良くしようと思ってやっていたので、それで、あのシーンでもスプリントして入れたのかなと思いました」

Q:スタメン発表の時は、相手の三國選手がFW登録でしたが、試合開始の時にはSBに入っていました。あれは予想通りだったのか、それとも予想外だったけれども、プレーする中で付け入る隙を見つけたのか、どちらだったのでしょうか?
「正直、ロッカールームでスタメンを聞いた時は、僕たちも、監督もびっくりしていたんですけれども、弟のケネディにどういうプレースタイルなのか、FWができるのかとか、いろいろと聞きました。監督も、僕たちも、ジュビロ戦では5枚でやられているので、前半の開始から5で来るのではないかと思っていましたけれど、4-4-2で来た時のやり方も、5枚で来た時のやり方も、監督の下で統一できているので、どういうフォーメーションだろうが自分たちのやることは変わらないということを、試合前に再確認しました」

Q:今日はグティエレス選手がJリーグデビューしましたが、彼のパフォーマンスはどのように感じられましたか?
「僕も前十字の怪我を経験しているので、ディフェンスはガツンといかなくてはいけないし、ジャンプも多いし、片足での着地とかがあるので、ひざの具合を心配して見ていたんですけれども、しっかり競るところは競っていたし、つなぐところはつなげるし、ロングフィードも精度が高かったですね。僕はサイドで張ってプレーしたいというのがあるので、いい関係が築けそうだなと好印象を持っています」

◎カルロス グティエレス選手(福岡);
Q:今日がJリーグデビューになりました。無失点ということでいい仕事ができたのではないかと思いますが、今日の試合を振り返っていただけますか?
「今日はJリーグでの初めての試合でしたが、周りに助けてもらうことも多かったですし、周りともコミュニケーションが良く取れていましたから、そういったところは非常に良かったと思います。自分自身もチームに貢献できて、勝つこともできたので、素晴らしい試合だったと思います」

Q:デビュー戦を迎えるにあたって、特に意識していたようなことはありますか?
「昨年の12月を最後に公式戦の出場がなく久々の試合だったことに加え、今年は試合形式のトレーニングがなかなかできない中で今日を迎えたのですが、自分が思っていたようなプレーはできました。試合勘という意味では、まだまだ戻さなければいけないところがたくさんあるんですけれども、いまの自分が持っている力、できることという意味ではいい仕事ができたのではないかと思います。自分にとってはすごく難しいシーズンになっていますけれども、こうやってピッチに立てて、チームに貢献できたということが、正直、嬉しいです」

Q:印象としては、前半よりも後半のプレーの方が良かったように思います。ご自身はどのように感じていらっしゃいますか?
「水戸さんは攻撃力のあるチームで、リーグで一番得点を取っているチームなので、難しい試合になることは最初から予想していました。前半は、前でプレスをかけたり、カウンターのチャンスというものも多い展開でした。後半は水戸さんが中盤を厚くして、中から攻める回数が増えてきましたが、そこでも、チームとして耐えなければいけないところは耐えることができましたし、少しラインは下がってしまいましたが、それでも守り切れたということは、チーム全体としても良かったです。自分自身もしっかりとコミュニケーションを取って、自分の出来ることをやれたと思いますし、キックオフから、最後のホイッスルが鳴るまで、チーム全体が守備の意識を高く持っていたからこそ、0で抑えられたと思います」

Q:その中で、後半の40分くらいに相手が中央に入って来て打ったシュートをブロックするシーンがありました。あれはチームにとって大きかったと思いますが、どういう思いで足が出たのでしょうか?
「そのシーンははっきりは覚えていないんですけれども、試合の前から、水戸さんはシュートをたくさん打つということ、そして、シュートを打った選手は確か左利きだったと思いますが、そういったことはスカウティングの段階で情報として分かっていたので、彼がボールを持った時に、とにかく味方のカバーをしてシュートコースに入るということを意識していたと思いますし、だから、枠に飛ばさせない、身体を投げ出しても守るということができたということだったと思います」

Q:今日は誕生日だと聞いています。その日にデビュー戦を迎えられた、そして試合後にはサロモンソン選手と抱き合っていましたが、どの様な心境だったのかを教えてください。
「自分にとっては素晴らしい形でシーズンが始まったのですが、そこで怪我をしてしまって、手術をして、リハビリをして、長い期間、チームを離れなければいけませんでした。それでもチーム全体が、サポーターが自分を支えてくれたので。何とかピッチで恩返しをしたいという想いがありました。自分にとって特別な日である誕生日に、こうやってチームに貢献できて、なおかつ勝つことができて、本当にチームメイトには感謝の気持ちしかありません。たくさん助けてもらって、お祝いもしてもらって、最高のデビュー戦でした。ずっと忘れない特別な日になりました」

Q:どういうふうに祝ってもらったのでしょうか?
「もちろん、試合は、始まる前から終わるまで勝利を目指して集中して戦いましたが、試合が終わった後のロッカールームでハッピーバースデーを歌ってもらって、たくさんのチームスタッフ、チームメイトから祝ってもらいました。みんなで歌った後の挨拶は少し緊張もしましたが、それも何とか話すことができました。改めて、チームスタッフ、チームメイトには感謝の気持ちしかありませんし、やっとチームの一員になれたというのを実感しました」

[中倉一志=取材・構成・写真]
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